2022年9月FP2級資産設計:第3問(実技試験)

FP2級・3級試験教材

2022年9月に実施されましたFP2級実技試験(資産設計提案業務)の第3問の問題と解説です。

第3問:FP2級資産設計(2022年9月実技試験)

下記の問7~問10について解答しなさい。

問7

建築基準法に従い、下記<資料>の土地に耐火建築物を建てる場合、建築面積の最高限度(ア)と延べ面積(床面積の合計)の最高限度(イ)の組み合わせとして、正しいものはどれか。なお、<資料>に記載のない条件は一切考慮しないこと。

  1. (ア)162㎡ (イ)1,080㎡
  2. (ア)189㎡ (イ)864㎡
  3. (ア)162㎡ (イ)864㎡
  4. (ア)189㎡ (イ)1,080㎡

問8

羽田さんは、所有しているアパートを貸すに当たり、FPの近藤さんに借家契約の説明を受けた。借地借家法に基づく借家契約に関する下表の空欄(ア)~(エ)に入る最も適切な語句を語群の中から選びなさい。なお、同じ語句を何度選んでもよいこととする。

<語群>

1.制限はない 2.公正証書等の書面による

3.賃貸人に正当事由がない限り更新される

4.期間満了により終了し、更新されない

5.期間の定めのない契約とみなされる 6.1年の契約期間とみなされる

問9

飯田さんは、100㎡ほどの土地付き中古一戸建て住宅の購入を検討しており、FPで税理士でもある浅見さんに不動産にかかる税金について質問をした。下記の空欄(ア)~(ウ)に入る適切な語句を語群の中から選びなさい。

<語群>

1.2分の1 2.3分の1 3.5分の1

4.6分の1 5.10分の1

6.1.0% 7.1.4% 8.3.0%

問10

下記<資料>は、天野さんが購入を検討している投資用マンションの概要である。この物件の表面利回り(年利)と実質利回り(年利)の組み合わせとして、正しいものはどれか。なお、<資料>に記載のない事項については一切考慮しないこととし、計算結果については小数点以下第3位を四捨五入すること。

  1. 表面利回り(年利):5.20% 実質利回り(年利):3.88%
  2. 表面利回り(年利):5.20% 実質利回り(年利):0.40%
  3. 表面利回り(年利):4.20% 実質利回り(年利):3.88%
  4. 表面利回り(年利):4.20% 実質利回り(年利):0.40%

解答・解説

問7

(ア)について

敷地面積×建蔽率の上限=建築面積

防火地域(建蔽率の限度が10分の8とされている地域を除く)内に耐火建築物を建築しますので、建蔽率が10分の1緩和(加算)されることになります。

ですので、

建蔽率の上限となる建築面積は、「270㎡×(60%+10%)=189㎡」となります。

(イ)について

敷地面積×容積率の上限=延べ面積

前面道路(前面道路が二以上あるときは、その幅員の最大のもの。)の幅員が12m未満である建築物の容積率は、「当該前面道路の幅員(8m)に一定の数値(4/10)を乗じたもの(320%)」と「指定容積率(400%)」の2つを比較して、低い方(320%)が、容積率の上限となります。

ですので、

容積率の上限となる延べ面積は、「270㎡×320%=864㎡」となります。

解答:2

問8

(ア)(イ)について

普通借家契約:制限はない(口頭でもよい!)

定期借家契約:公正証書等の書面(今後、電磁的方法にいよる提供も可能!)

(ウ)について

定期借家契約は、期間が満了すれば、更新されず、終了します。

(エ)について

普通借家契約において存続期間を1年未満と定めた場合、期間の定めのない建物の賃貸借とみなされます。

解答:(ア)1(イ)2(ウ)4(エ)5

問9

(ア)について

固定資産税における小規模住宅用地(住宅用地で住宅1戸当たり200㎡以下の部分)の課税標準は、課税標準となるべき価格の6分の1の額とする特例があります。

(イ)について

都市計画税における小規模住宅用地(住宅用地で住宅1戸当たり200㎡以下の部分)の課税標準は、課税標準となるべき価格の3分の1の額となる特例があります。

(ウ)について

土地及び家屋の固定資産税の標準税率は1.4%とされていますが、各市町村は条例によってこれと異なる税率を定めることができます。

解答:(ア)4(イ)2(ウ)7

問10

「表面利回り(年利)=年間収入÷購入費用総額×100」となりますので、表面利回り(年利)は、「156万円(13万円×12月)÷3,000万円×100=5.2%」です。

「実質利回り(年利)=年間純収益(収入-支出)÷購入費用総額×100」となります。

年間純収益は、「156万円(13万円×12月)-24万円(2万円×12月)-6万円(5千円×12月)-1万5千円-5万円-3万円=116万5千円」で、

実質利回り(年利)は、「116万5千円÷3,000万円×100=3.883・・・%→3.88%(小数点以下第3位を四捨五入)」です。

解答:1

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