この問題は、2018年1月に実施された3級FP学科試験の【第1問=一問一答式問題:問28】です。
法定相続人の数の問題は、今後の3級FP(ファイナンシャルプランナー)試験でも、出題される論点ですので、必ず、押えてください。
【問28】法定相続人の数
正しいものまたは適切なものには1を、誤っているものまたは不適切なものには2をつけてください。
相続税の計算において、相続人が受け取った死亡保険金の非課税限度額を計算する際の法定相続人の数は、相続人のうち相続の放棄をした者がいる場合、その放棄をした者を含めた相続人の数とする。
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【解答・解説】
死亡退職金のうち次の金額については、相続税が課されません。なお、相続人以外の人が取得した死亡退職金には非課税の適用はありません。
500万円×法定相続人の数(税法上の数)=非課税限度額
非課税限度額×(その相続人が取得した死亡退職金の額÷全ての相続人が取得した死亡退職金の合計額)=その相続人の非課税金額
上記の法定相続人の数とは、税法上の法定相続人の数のことです。
民法と税法とでは、「法定相続人の数」の数え方について異なります。
税法上の「法定相続人の数」は、以下の点を考慮する必要があります。
【相続を放棄した者の取り扱いについて】
相続人のうちに相続を放棄した者がいる場合、その放棄がなかったものとしたときの相続人の数となります。つまり、相続を放棄した者は、法定相続人の数に含めます。
【養子の取り扱いについて】
養子については、「実子がある場合」と「実子がない場合」とで、法定相続人の数に含める人数が異なります。
(1)実子がある場合
相続税の計算上、養子のうち1人だけを法定相続人の数に含めます。
(2)実子がない場合
相続税の計算上、養子のうち2人だけを法定相続人の数に含めます。
※以下の者は、養子でも実子とみなされます。
・特別養子縁組による養子となった者
・被相続人の配偶者の実子で当該被相続人の養子となった者
・代襲相続人で被相続人の養子となった者
よって、本問は、正しい記述となります。
A.1