2級相続・事業承継【2017年9月】

2017年9月に実施された2級ファイナンシャルプランナー(FP)の学科試験問題(相続・事業承継対策)と解説を掲載しています。

間違えた問題は、必ず、復習していきましょう。

相続・事業承継対策問題(2017年9月)

【問題51】親族等

親族等に係る民法の規定に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 民法上の親族とは、6親等内の血族、配偶者および3親等内の姻族をいう。
  2. 特別養子縁組が成立した場合、原則として養子と実方の父母との親族関係は終了する。
  3. 協議上の離婚をした夫婦の一方は、他方に対して財産の分与を請求することができる。
  4. 相続人が被相続人の子である場合、実子と養子、嫡出子と嫡出でない子の別なく、同順位で相続人となるが、嫡出でない子の相続分は、嫡出子の2分の1である。

【問題52】贈与税の非課税財産

贈与税の非課税財産に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 法人から個人へと財産が贈与された場合、受贈者の一時所得または給与所得として所得税が課され、贈与税は課されない。
  2. 扶養義務者から生活費という名目で受け取った金銭であっても、これを投資目的の株式の購入代金に充当した場合には、その金銭は贈与税の課税対象となる。
  3. 相続により財産を取得した者が、その相続開始の年に被相続人から贈与により取得した財産がある場合、その贈与財産は相続税の課税対象とはならず、贈与税の課税対象となる。
  4. 個人から受ける年末年始の贈答、祝物または見舞い等のための金品であって、社交上の必要によるもので贈与者と受贈者との関係等に照らして社会通念上相当と認められるものについては、贈与税は課されない。

【問題53】贈与税の申告と納付

贈与税の申告と納付に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 贈与税の申告書の提出先は、原則として、贈与により財産を取得した者の納税地の所轄税務署長である。
  2. 贈与税の申告書の提出期間は、原則として、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日である。
  3. 贈与税の納付方法は、金銭による一括納付が原則であるが、所定の要件を満たせば延納および物納が認められる。
  4. 贈与者は、受贈者のその年中の贈与税額のうち、贈与財産の価額に対応する部分の金額について、贈与財産の価額に相当する金額を限度として、贈与税の連帯納付義務を負う。

【問題54】遺産分割

遺産分割に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 被相続人は、遺言によって、相続開始の時から10年間、遺産の分割を禁ずることができる。
  2. 遺産の分割は、遺産に属する物または権利の種類および性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態および生活の状況その他一切の事情を考慮して行うものとされている。
  3. 遺産の分割について、共同相続人間で協議が調わないとき、または協議をすることができないときは、各共同相続人は、その分割を家庭裁判所に請求することができる。
  4. 協議分割においては、共同相続人全員が合意すれば、必ずしも法定相続分に従って遺産を分割する必要はない。

【問題55】相続税の課税対象

次のうち、相続税の課税対象とならないものはどれか。

  1. 相続の放棄をした者が、契約者(=保険料負担者)および被保険者を被相続人とする生命保険契約に基づいて受け取った死亡保険金
  2. 相続または遺贈により財産(みなし相続財産を含む)を取得しなかった者が、その相続開始前3年以内に被相続人から暦年課税による贈与により取得した財産
  3. 被相続人に対する給与のうち、相続開始時において支給期の到来していないもので、被相続人の死亡後3年以内に支給が確定したもの
  4. 被相続人から贈与により取得した財産で相続時精算課税制度の適用を受けているもの

【問題56】取引相場のない株式の評価

相続税における取引相場のない株式の評価に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 類似業種比準方式における比準要素には、1株当たりの配当金額、1株当たりの利益金額および1株当たりの純資産価額がある。
  2. 純資産価額方式による株式の価額は、評価会社の課税時期における資産を原則として相続税の評価額に評価替えした合計額から負債の金額の合計額および評価差額に対する法人税額等相当額を差し引いた残りの金額を課税時期の発行済株式数で除した金額により評価する。
  3. 類似業種比準方式と純資産価額方式の併用方式により評価する場合、類似業種比準価額のウェイト(Lの割合)は、「中会社の大」は0.90、「中会社の中」は0.75、「中会社の小」は0.60である。
  4. 配当還元方式による株式の価額は、その株式の1株当たりの年配当金額を5%で還元した元本の金額で評価する。

【問題57】宅地の評価

相続税における宅地の評価に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 宅地の価額は、その宅地が登記上は2筆の宅地であっても一体として利用している場合は、その2筆の宅地全体を1画地として評価する。
  2. 宅地の評価方法には、路線価方式と倍率方式とがあり、それぞれの評価において用いる路線価および倍率は、いずれも路線価図により公表されている。
  3. 路線価方式における路線価とは、路線に面している標準的な宅地の1坪当たりの価額である。
  4. 倍率方式における倍率とは、評価する宅地の公示価格に乗ずる倍率のことをいう。

【問題58】家屋等の評価

相続税における家屋等の評価に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 自用家屋の価額は、「固定資産税評価額×1.0」の算式により計算した金額により評価する。
  2. 貸家の価額は、「自用家屋としての評価額×借家権割合×賃貸割合」の算式により計算した金額により評価する。
  3. 借家権は、この権利が権利金等の名称をもって取引される慣行のない地域にあるものについては、評価しない。
  4. 家屋の所有者が有する家屋と構造上一体となっている設備の価額については、その家屋の価額に含めて評価する。

【問題59】遺産分割対策

遺産分割対策に関する次の一般的な記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 遺言により遺産分割方法を指定しておくことは、遺産分割における共同相続人間のトラブルの発生を防止するのに効果的である。
  2. 財産の大半が不動産である場合、不動産の一部を売却し、現金化しておくことは、遺産分割対策として有効な方法の一つである。
  3. 代償分割を予定している場合、特定の財産(遺産)を取得する相続人は、他の相続人に対して代償債務を負担しなければならないため、相続開始前に代償債務の履行財源(現金その他の財産)を確保しておくことが望ましい。
  4. 代償分割により特定の財産(遺産)を取得した相続人から他の相続人に交付された代償財産が不動産や株式であっても、その不動産や株式を交付した相続人には、譲渡所得として所得税が課せられることはない。

【問題60】相続税の納税資金対策

相続税の納税資金対策に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. オーナー経営者への役員退職金の支給は、自社株式の評価額を引き下げる効果が期待できることに加え、相続時における納税資金の確保にもつながる。
  2. オーナー経営者への役員退職金の支払い原資の準備として、契約者(=保険料負担者)および死亡保険金受取人を法人、被保険者をオーナー経営者とする長期平準定期保険や逓増定期保険などの生命保険に加入することが考えられる。
  3. オーナー経営者が死亡したときの相続税額の負担を軽減するため、オーナー経営者が保有する自社株式の大半を経営に関与しない第三者に生前に移転しておくことが望ましい。
  4. 納付すべき相続税額について、延納によっても金銭で納付することを困難とする事由がある場合には物納が認められているが、物納に充てることができる財産の種類には申請順位があり、第1順位には国債、地方債、不動産、上場株式などが挙げられる。

相続税・事業承継対策解答・解説

問題55~問題60の解答解説につきましては、教材購入者専用ページに掲載しています。教材購入者の方は、必ず、チェックしてください。

【問題51】親族等

  1. 次に掲げる者は、親族とします。
    ・6親等内の血族
    ・配偶者
    ・3親等内の姻族
    よって、本問は、適切な記述です
  2. 特別養子縁組が成立した場合、原則として養子と実方の父母との親族関係は終了することになります。なお、普通養子縁組の場合、養子と実方の父母との親族関係は終了しません。
    よって、本問は、適切な記述です
  3. 協議上の離婚をした夫婦の一方は、他方に対して財産の分与を請求することができます。
    よって、本問は、適切な記述です
  4. 以前と異なり、現在では、嫡出でない子の相続分は、嫡出子の相続分と同じです。
    子の相続分は、嫡出でない子であろうと、養子であろうと、嫡出子であろうと、全て同じです。
    よって、本問は、不適切な記述です

A.4

【問題52】贈与税の非課税財産

  1. 法人から個人へと財産が贈与された場合、贈与税ではなく、所得税の課税対象となります。
    個人が法人と雇用関係があれば給与所得となり、雇用関係がなければ一時所得となります。
    よって、本問は、適切な記述です
  2. 扶養義務者から生活費や教育費に充てるために取得した財産で、通常必要と認められるものは、贈与税の非課税財産に該当します。
    ただし、扶養義務者から生活費や教育費という名目で贈与を受け取った金銭であっても、これを投資目的の株式の購入代金に充当した場合には、その金銭は贈与税の課税対象となります。
    よって、本問は、適切な記述です
  3. 相続により財産を取得した者が、その相続開始の年に被相続人から贈与により取得した財産がある場合、その贈与財産は相続税の課税対象となり、贈与税の課税対象となりません。
    よって、本問は、不適切な記述です
    ※相続財産を取得していない者が、その相続開始の年に被相続人から贈与により取得した財産がある場合、その贈与財産は贈与税の課税対象となり、相続税の課税対象となりません。
  4. 個人から受ける、社会通念上相当と認められる香典、贈答、お祝い、見舞金などは、贈与税の非課税財産に該当します。
    よって、本問は、適切な記述です

A.3

【問題53】贈与税の申告と納付

  1. 贈与税の申告書の提出先は、原則として、贈与により財産を取得した者の納税地の所轄税務署長です。
    よって、本問は、適切な記述です
  2. 贈与税の申告書の提出期間は、原則として、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日です。
    よって、本問は、適切な記述です
  3. 贈与税の納付方法は、金銭による一括納付が原則ですが、所定の要件を満たせば延納が認められています。ただし、相続税と異なり、物納は、認められていません。
    よって、本問は、不適切な記述です
  4. 贈与者は、受贈者のその年中の贈与税額のうち、贈与財産の価額に対応する部分の金額について、贈与財産の価額に相当する金額を限度として、贈与税の連帯納付義務を負います。
    よって、本問は、適切な記述です

A.3

【問題54】遺産分割

  1. 被相続人の遺言、共同相続人の協議等により、5年を超えない範囲内で、遺産分割を禁止することができます。なお、共同相続人の協議による場合、共同相続人間の合意があれば、更新することもできます。
    よって、本問は、不適切な記述です
  2. 遺産の分割は、遺産に属する物または権利の種類および性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態および生活の状況その他一切の事情を考慮して行うものとされています。
    よって、本問は、適切な記述です
  3. 遺産の分割について、共同相続人間で協議が調わないとき、または協議をすることができないときは、各共同相続人は、その分割を家庭裁判所に請求することができます。
    よって、本問は、適切な記述です
  4. 協議分割においては、共同相続人全員が合意すれば、必ずしも法定相続分に従って遺産を分割する必要はありません。
    よって、本問は、適切な記述です

A.1

 

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