2022年(令和4年)9月に実施されましたFP2級学科試験の問51の問題(贈与)と解答・解説です。
問題51:贈与
贈与に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 民法上、贈与は、当事者の一方がある財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることにより効力が生じる。
- 民法上、書面によらない贈与は、いまだその履行がなされていない場合であっても、各当事者がこれを解除することはできない。
- 相続税法上、書面によらない贈与における財産の取得時期は、原則として、その履行の有無にかかわらず、受贈者が当該贈与を受ける意思表示をした時とされている。
- 相続税法上、個人の債務者が資力を喪失して債務を弁済することが困難になり、その債務の免除を受けた場合、債務免除益のうち債務を弁済することが困難である部分についても、贈与により取得したものとみなされ、贈与税の課税対象となる。
解答・解説
- 適切
民法上、贈与は、当事者の一方がある財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることにより効力が生じることになります。(諾成契約) - 不適切
書面によらない贈与は、原則として、いつでも解除できますが、履行が終わった部分については解除できません。 - 不適切
贈与契約における財産の取得時期は、原則、書面による贈与の場合は贈与契約の効力が発生した時、書面によらない贈与の場合は贈与の履行があった時とされます。 - 不適切
債務の免除を受けた場合、原則として、贈与税の課税対象となります。しかし、債務者が資力を喪失して債務を弁済することが困難になり、その債務の免除を受けた場合、債務免除益のうち債務を弁済することが困難である部分の金額は、贈与税の課税対象とはなりません。
解答:1