2020年9月FP2級個人資産:第4問(実技試験)

暗記復習まとめ集【FP2級3級】

2020年9月に実施されましたFP2級実技試験(個人資産相談業務)の第4問の問題と解説です。

第4問:FP2級個人資産(2020年9月実技試験)

次の設例に基づいて、下記の各問(問10~問12)に答えなさい。

《設例》

Aさん(62歳)は、5年前に父親の相続により取得した甲土地および乙土地を所有している。父親の存命中から、甲土地は月極駐車場、乙土地は地元建設会社の資材置場として賃貸している。Aさんは、甲土地と乙土地を一体とした有効活用(賃貸マン ションの建築等)の方法を検討している。

<甲土地および乙土地の概要>

  • 甲土地のうち、近隣商業地域に属する部分は300㎡、第一種住居地域に属する部分は100㎡である。
  • 甲土地、甲土地と乙土地を一体とした土地は、建蔽率の緩和について特定行政庁が指定する角地である。
  • 指定建蔽率および指定容積率とは、それぞれ都市計画において定められた数値である。
  • 特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て指定する区域ではない。
  • 甲土地および乙土地は、三大都市圏以外の地域に所在する。

※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問10:建築面積及び延べ面積

甲土地と乙土地を一体とした土地に耐火建築物を建築する場合、建蔽率の上限となる建築面積と容積率の上限となる延べ面積を計算した次の<計算の手順>の空欄①~ ④に入る最も適切な数値を答えなさい。なお、問題の性質上、明らかにできない部分は「□□□」「ⓐ・ⓑ・ⓒ・ⓓ」で示してある。

<計算の手順>

1.建蔽率の上限となる建築面積

(1)近隣商業地域の部分 300㎡×( ① )%=(ⓐ)㎡

(2)第一種住居地域の部分 360㎡×□□□%=(ⓑ)㎡

(3)建蔽率の上限となる建築面積 (ⓐ)㎡+(ⓑ)㎡=( ② )㎡

2.容積率の上限となる延べ面積

(1)近隣商業地域の部分

・指定容積率:400%

・前面道路幅員による容積率の制限:□□□%
したがって、上限となる容積率は、□□□%である。
延べ面積の限度:300㎡×□□□%=(ⓒ)㎡

(2)第一種住居地域の部分

・指定容積率:300%

・前面道路幅員による容積率の制限:□□□%
したがって、上限となる容積率は、□□□%である。
延べ面積の限度:360㎡×( ③ )%=(ⓓ)㎡

(3)容積率の上限となる延べ面積 (ⓒ)㎡+(ⓓ)㎡=( ④ )㎡

問11:土地の有効活用(建築基準法等)

甲土地と乙土地を一体とした土地(以下、「対象地」という)の有効活用に関する次の記述1~3について、適切なものには○印を、不適切なものには×印をつけなさい。

  1. 「対象地に建築物を建築する場合、用途地域による建築物の制限については、その敷地の全部について、敷地の過半の属する第一種住居地域の建築物の用途に関する規定が適用されます」
  2. 「賃貸マンションを建築する方法として等価交換方式という手法があります。この方式は、Aさんが所有する土地の上に、事業者が建設資金を負担してマンション等を建設し、完成した建物の住戸等をAさんと事業者がそれぞれの出資割合に応じて取得する手法です」
  3. 「対象地に賃貸マンションを建築する場合、当該建築物の中にある駐車場の床面積については、当該建築物の各階の床面積の合計の3分の1を限度として、容積率算定上の延べ面積から除外することができます」

問12:土地の有効活用(相続税評価等)

甲土地と乙土地を一体とした土地(以下、「対象地」という)の有効活用に関する以下の文章の空欄①~③に入る最も適切な語句を、下記の〈語句群〉のなかから選びなさい。

  1. 「対象地の面する道路に付された『300C』『200C』の数値は、1㎡当たりの価額を 千円単位で表示した相続税路線価です。数値の後に表示されている『C』の記号(アルファベット)は、借地権割合が( ① )であることを示しています」
  2. 「正面と側方に路線がある宅地(角地)の価額は、『(正面路線価×奥行価格補正率+側方路線価×奥行価格補正率×( ② ))×地積』の算式により評価します。対象地の場合、正面路線は幅員8m市道になります」
  3. 「Aさんが対象地に賃貸マンションを建設した場合、相続税額の計算上、対象地は貸家建付地として評価されます。仮に、対象地の自用地価額を2億円、借地権割合( ① )、借家権割合30%、賃貸割合100%とした場合、当該土地の相続税評価額は( ③ )となります」

<語句群>

イ.60% ロ.70% ハ.80% ニ.3,600万円

ホ.4,200万円 ヘ.1億5,800万円 ト.1億6,400万円

チ.側方路線影響加算率 リ.二方路線影響加算率 ヌ.不整形地補正率

解答・解説

問10:建築面積及び延べ面積

①と②について

  • 敷地面積×建蔽率の上限=建築面積限度
  • 建築物が、防火地域及び準防火地域にわたる場合においては、原則として、その敷地の全部について防火地域の規制が適用されることになります。
  • 防火地域に指定された区域内に耐火建築物を建築する場合で、建蔽率の限度が10分の8(80%)とされている地域内であれば、建蔽率の制限がありません。つまり、建蔽率は100%となります。
  • 防火地域(建蔽率の限度が10分の8とされている地域を除く。)内に耐火建築物を建築する場合、建蔽率が10%緩和(加算)されます。
    また、特定行政庁が指定する角地ですので、建蔽率が10%緩和(加算)されます。
    その結果、合計20%緩和(加算)されます。

1.建蔽率の上限となる建築面積

(1)近隣商業地域の部分 300㎡×100%(制限なし)=300㎡

(2)第一種住居地域の部分 360㎡×80%(20%緩和)=288㎡

(3)建蔽率の上限となる建築面積 300㎡+288㎡=588㎡

③と④について

  • 敷地面積×容積率の上限=延べ面積限度
  • 前面道路(前面道路が二以上あるときは、その幅員の最大のもの。)の幅員が8mで、12m未満ですので、「当該前面道路の幅員に一定の数値を乗じたもの」と「指定容積率」の2つを比較して、低い方が、容積率の上限となります。

2.容積率の上限となる延べ面積

(1)近隣商業地域の部分

・指定容積率:400%

・前面道路幅員による容積率の制限:8m×6/10=480%

400%<480%→したがって、上限となる容積率は、400%です。

延べ面積の限度:300㎡×400%=1,200㎡

(2)第一種住居地域の部分

・指定容積率:300%

・前面道路幅員による容積率の制限:8m×4/10=320%

300%<320%→したがって、上限となる容積率は、300%です。

延べ面積の限度:360㎡×300%=1,080㎡

(3)容積率の上限となる延べ面積 1,200㎡+1,080㎡=2,280㎡

解答:①100 ②588 ③300 ④2,280

問11:土地の有効活用(建築基準法等)

1.

対象地に建築物を建築する場合、用途地域による建築物の制限については、その敷地の全部について、敷地の過半の属する第一種住居地域の建築物の用途に関する規定が適用されます。

2.

等価交換方式は、Aさんが所有する土地の上に、事業者が建設資金を負担してマンション等を建設し、完成した建物の住戸等をAさんと事業者がそれぞれの出資割合に応じて取得する手法です。

3.×

建築物の中にある駐車場の床面積については、当該建築物の各階の床面積の合計の5分の1を限度として、容積率算定上の延べ面積から除外することができます。

※3分の1除外は、地下室(住宅・老人ホーム等)の話です。

問12:土地の有効活用(相続税評価等)

①について

路線価図において、路線価の右隣に記載されているアルファベットは、借地権割合を示す記号(A=90%、B=80%、C=70%、D=60%、E=50%、F=40%、G=30%)であり、1平方メートル当たりの価額を千円単位で表示しています。

②について

正面と側方に路線がある宅地(角地)の価額は、

『(正面路線価×奥行価格補正率+側方路線価×奥行価格補正率×側方路線影響加算率)×地積』の算式により評価します。

なお、側方路線影響加算率は、角地と準角地とで異なります。

③について

自用地評価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)=貸家建付地の評価額

ですので、土地の相続税評価額は、「2億円×(1-70%×30%×100%)=1億5,800万円」となります。

解答:①ロ ②チ ③ヘ

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