2020年1月に実施されましたFP2級実技試験(資産設計提案業務)の第2問の問題と解説です。
目次
第2問:FP2級資産設計(2020年1月実技試験)
下記の問3~問6について解答しなさい。
問3:預金保険制度(実技試験)
下記<資料>は、2019年12月31日時点の横川さん夫婦(翔馬さんと恵里さん)のYX銀行 (日本国内に本店のある普通銀行)における金融資産(時価)の一覧表である。この時点においてYX銀行が破綻した場合に、預金保険制度によって保護される金融資産の金額に関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる数値を答えなさい。
<資料>
※翔馬さんおよび恵里さんはともに、YX銀行からの借入れはない。
※普通預金は決済用預金ではない。
※預金の利息については考慮しないこととする。
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問4:株式投資の指標
下記<資料>に関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。
<資料>
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- (ア)YL (イ)YL
- (ア)YL (イ)YM
- (ア)YM (イ)YL
- (ア)YM (イ)YM
問5:投資信託
平尾さんはKA投資信託を新規募集時に100万口購入し、特定口座(源泉徴収口座)で保有して収益分配金を受け取っている。下記<資料>に基づき、平尾さんが保有するKA投資信託に関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。
<資料>
[KA投資信託の商品概要(新規募集時)]
[平尾さんが保有するKA投資信託の収益分配金受取時の運用状況(1万口当たり)]
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- (ア)33,000円 (イ)500円
- (ア)33,000円 (イ)2,000円
- (ア)22,000円 (イ)500円
- (ア)22,000円 (イ)2,000円
問6:所有期間利回り
下記<資料>の債券を取得日から7年後に売却した場合における所有期間利回り(単利・年率)を計算しなさい。なお、手数料や税金等については考慮しないものとし、計算結果については小数点以下第4位を切り捨てること(単位:%)。
<資料>
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解答・解説
問3:預金保険制度
ポイントは、以下の3つです。
- 外貨預金と投資信託については、預金保険による保護の対象となりません。
- 普通預金は、決済用預金ではありませんので、全額が保護の対象となりません。(上限あり!)
- 原則として、1金融機関(YX銀行)につき、預金者1人当たり、元本1,000万円と破綻日までの利息等が保護されます。(本問では利息考慮なし!)
(ア)について(翔馬さん)
外貨預金と投資信託以外のものを合算しますと1,050万円となりますが、上限である1,000万円を超えていますので、預金保険制度によって保護される金額は1,000万円です。
(イ)について(恵里さん)
投資信託以外のものを合算しますと235万円となりますので、預金保険制度によって保護される金額は235万円です。
解答:(ア)1,000 (イ)235
問4:株式投資の指標
(ア)について(PBR)
YL株式:3,120円(株価)÷1,380円(1株当たりの純資産)=2.26…倍
YM株式:17,840円(株価)÷6,870円(1株当たりの純資産)=2.59…倍
PBRの低い銘柄であるYL株式が割安といえます。
(イ)について(配当利回り)
YL株式:50円(1株当たりの年間配当金)÷3,120円(株価)×100=1.60…%
YM株式:250円(1株当たりの年間配当金)÷17,840円(株価)×100=1.40…%
解答:1
問5:投資信託
(ア)について
100万口購入していますので、購入金額は、「1円×100万口=100万円」です。
購入時手数料は、「100万円×3.30%=33,000円」となります。
(イ)について
分配後基準価額(9,500円)が個別元本(10,000円)を下回る場合には、その個別元本を下回る部分(500円)が特別分配金(元本払戻金)となり、収益分配金(2,500円)から特別分配金(500円)を差し引いた金額(2,000円)が普通分配金となります。
解答:2
問6:所有期間利回り
1.3(表面利率)+{(売却価格103-購入価格100)÷7(所有期間)}=1.7285…÷100(購入価格)×100=1.7285…→1.728%(小数点以下4位切り捨て)
解答:1.728%