2018年5月に実施されましたFP2級実技試験(資産設計提案業務)の第1問の問題と解説です。
第1問:FP2級資産設計(2018年5月実技試験)
下記の問1、問2について解答しなさい。
問1:関連業法
ファイナンシャル・プランナー(以下「FP」という)が、ファイナンシャル・プランニング業務を行ううえでは「関連業法」を順守することが重要である。FPの行為に関する次の(ア)~(エ)の記述について、適切なものには○、不適切なものには×をつけなさい。
(ア)税理士資格を有していないFPが、有料の相談業務において、仮定の事例に基づく一般的な税法の解説を行った。
(イ)司法書士資格を有していないFPが、顧客から依頼され、顧客の任意後見人となる契約を締結した。
(ウ)宅地建物取引業の免許を受けていないFPが、顧客から依頼され、顧客が所有するマンションの貸借の媒介を行い、仲介手数料を受け取った。
(エ)社会保険労務士資格を有していないFPが、顧客が持参した「ねんきん定期便」を基に公的年金の受給見込み額を計算した。
問2:金融商品販売法
「金融商品の販売等に関する法律(金融商品販売法)」に関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。
- 金融商品販売業者が重要事項の説明を怠り、そのために顧客に損害が生じた場合、顧客は損害賠償を請求することができ、その場合( ア )が損害額として推定される。
- 顧客が個人であり、その顧客から重要事項の説明は不要であるという申出があった場合、金融商品販売業者は、原則として重要事項の説明を( イ )。
- (ア)元本額 (イ)省略することができる
- (ア)元本額 (イ)省略することができない
- (ア)元本欠損額 (イ)省略することができる
- (ア)元本欠損額 (イ)省略することができない
解答・解説
問1:関連業法
(1)について
税理士資格を有していなくても、一般的な税法の解説を行うことができます。
(2)について
司法書士資格など特別の資格をゆしていなくても、顧客の任意後見人となる契約を締結することができます。
(3)について
マンションの貸借の媒介を行う場合、宅地建物取引業の免許が必要となります。
(4)について
社会保険労務士資格を有していなくても、公的年金の受給見込み額を計算することができます。
解答:(1)〇(2)〇(3)×(4)〇
問2:金融商品販売法
- 金融商品販売法では、金融商品販売業者等が顧客への重要事項の説明義務に違反した場合に、原則として、当該顧客がその違反に基づく損害の賠償を請求するときには、元本欠損額が損害額と推定されます。
- 顧客が個人であり、その顧客から重要事項の説明は不要であるという申出があった場合、金融商品販売業者は、原則として重要事項の説明を省略することができます。
なお、金融商品販売法では、金融商品販売業者等による顧客への重要事項の説明は、原則として、当該顧客の知識、経験、財産の状況および当該金融商品の販売に係る契約を締結する目的に照らして、当該顧客に理解されるために必要な方法および程度によるものでなければなりません。
解答:3