2018年1月に実施された2級ファイナンシャルプランナー(FP)試験の学科試験の問題46です。
建築基準法の問題は、今後の2級FP試験でも出題される可能性がある問題ですので、必ず、押えてください。
問46:建築基準法
都市計画区域および準都市計画区域における建築基準法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 建築物の敷地が接する道の幅員が4m未満であっても、建築基準法第42条第2項により特定行政庁が指定したものは、建築基準法上の道路とみなされる。
- 日影規制(日影による中高層の建築物の高さの制限)は、すべての用途地域において適用がある。
- 建築物の敷地が接する前面道路の幅員が12m未満である場合、当該建築物の容積率の上限は、都市計画の定めにかかわらず、前面道路の幅員に一定の数値を乗じたものになる。
- 防火地域内に耐火建築物を建築する場合、建ぺい率と容積率の双方の制限について緩和措置を受けることができる。
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【解答・解説】
- 適切
都市計画区域又は準都市計画区域の指定があった日(建築基準法の施行日である昭和25年11月23日以前に指定があった場合には、その施行日)において、現に建築物が立ち並んでいる幅員4メートル未満の道で、特定行政庁の指定したものは、道路とみなされます。いわゆる、2項(建築基準法42条2項のことです。)道路です。 - 不適切
原則、商業地域、工業地域、工業専用地域を除く9種類の用途地域及び用途地域の指定のない区域のうち、地方公共団体の条例で指定する区域内において、日影規制の適用があります。
上記では、商業地域、工業地域、工業専用地域を除く9種類となっていますが、田園住居地域が創設されましたので、2018年9月の試験から、商業地域、工業地域、工業専用地域を除く10種類となります。 - 不適切
前面道路(前面道路が二以上あるときは、その幅員の最大のものです。)の幅員が12メートル未満である建築物の容積率は、「当該前面道路の幅員のメートルの数値に、下記の区分に従い、数値を乗じたもの」と「都市計画の容積率(原則)」の2つを比較して、厳しい方(数値の小さい方)が、容積率となります。
1)第一種低層・第二種低層住居専用地域は、10分の4となります。2018年9月の試験から田園住居地域も10分の4となります。
2)第一種中高層・第二種中高層住居専用地域、第一種・第二種住居地域、準住居地域は、10分の4(特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て指定する区域内の建築物にあっては、10分の6)となります。
3)上記1)・2)以外の用途地域、用途地域の指定のない区域は、10分の6(特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て指定する区域内の建築物にあっては、10分の4又は10分の8のうち、特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て定めるもの)となります。 - 不適切
防火地域内に耐火建築物を建築する場合、建ぺい率の制限については、緩和措置を受けることができます。しかし、容積率の制限については、緩和措置を受けることができません。
A.1