2024年(令和6年)9月に実施されましたFP2級学科試験の問28の問題(金融資産の税金)と解答・解説です。
問28:金融資産の税金
上場株式等の譲渡および配当等(一定の大口株主等が受けるものを除く)に係る税金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、本問においては、NISA(少額投資非課税制度)により投資収益が非課税となる口座をNISA口座という。
- 2024年中に受け取った上場株式の配当について、所得税で総合課税を選択した場合、住民税で申告不要制度を選択することはできない。
- NISA口座で保有する上場株式の配当を非課税扱いにするためには、配当金の受取方法として株式数比例配分方式を選択しなければならない。
- 特定口座で保有する上場株式を売却したことで生じた譲渡益の金額は、確定申告をすることにより、NISA口座で保有する上場株式の譲渡損失の金額と損益を通算することができる。
- 上場株式等に係る配当所得等の金額と損益通算してもなお控除しきれない上場株式の譲渡損失の金額は、確定申告をすることにより、翌年以後3年間にわたって繰り越すことができる。
解答・解説
- 適切
所得税と住民税で異なる課税方式を選択できません。つまり、所得税で総合課税を選択した場合、住民税でも総合課税として申告することになります。
仮に、所得税で申告不要制度を選択した場合には、住民税も申告不要制度が適用されます。 - 適切
NISA口座で保有する上場株式の配当を非課税扱いにするためには、配当金の受取方法として株式数比例配分方式を選択しなければなりません。 - 不適切
NISA口座内で生じた譲渡損失はなかったものとされますので、
一般口座や特定口座で保有する他の上場株式等の配当金等や譲渡益と通算することができません。 - 適切
上場株式等に係る配当所得等の金額と損益通算してもなお控除しきれない上場株式の譲渡損失の金額は、確定申告をすることにより、翌年以後3年間にわたって繰り越すことができます。
解答:3