2級生保顧客資産相談業務(実技)~問題解説

2級実技試験(生保顧客資産相談業務)対策用の問題を掲載しています。

実技試験(生保顧客資産相談業務)に合格するためには、1問でも多くの問題を徹底的に解き、慣れることです。

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生保顧客資産相談業務対策問題

第1問:贈与税の配偶者控除・教育資金の非課税等

A(68歳)は、X株式会社(以下、「X社」という)の代表取締役社長である。Aは、長男C(36歳、X社取締役)に事業を引き継がせたいと考えているが、Aが保有する財産に占めるX社株式の割合が高いため、二男D(33歳、公務員)との間で遺産分割を巡る争いが起きることを心配している。そこで、Aは、自身の相続開始前に遺産分割にある程度の道筋をつける意味から、家族と話合いをしたうえで、平成29年中に財産の一部を贈与する予定である。また、孫E(8歳)に対しては、「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税の特例」(以下、「教育資金の非課税特例」という)を利用して、現金の贈与を検討している。

Aの家族構成および平成29年中にAが贈与する予定の財産に関する資料は、以下のとおりである。

<Aの家族構成>

親族関係図過去問(生保)

<平成29年中にAが贈与する予定の財産に関する資料>

(1) 妻Bに対する贈与財産

自宅(土地および建物):2,500万円(相続税評価額)

(2)二男Dに対する贈与財産

現金:3,000万円

(3)孫Eに対する贈与財産

現金(教育資金の一括贈与):1,200万円

※妻B、二男Dおよび孫Eは、上記の贈与以外に過去および平成29年中に財産の贈与は受けていないものとする。

問1:贈与税の配偶者控除

妻Bは、Aから贈与を受ける予定の自宅(土地および建物)について贈与税の配偶者控除の適用を検討している。贈与税の配偶者控除に関する以下の文章の空欄(1)~(4)に入る最も適切な語句を、下記の<語句群>のイ~ヨのなかから選びなさい。

  • 夫婦間で居住用不動産の贈与が行われ、贈与税の配偶者控除の適用を受けた場合、贈与税の課税価格から、基礎控除額(1)のほかに、最高で(2)を配偶者控除額として控除することができる。
  • 贈与税の配偶者控除の適用を受けるための要件には、「贈与者との婚姻について、婚姻の届出があった日から贈与があった日までの期間が(3)以上あること」、「原則として、贈与を受けた年の(4)までに贈与税の申告書を提出すること」などがある。

配偶者控除語句群(生保)

問2:教育資金の非課税特例等

Aが平成29年中に行う予定の贈与に関する次の記述1~3について、適切なものには○を、不適切なものには×をつけなさい。

  1. 二男Dが贈与により取得する現金について、相続時精算課税の適用を受けた場合、翌年(平成30年分)以後のAからの贈与については、暦年課税に変更することができない。
  2. 孫Eが贈与により取得する現金について、教育資金の非課税特例の適用を受けた場合、2,500万円を限度として贈与税が非課税とされる。
  3. 教育資金の非課税特例の適用を受ける場合の要件のひとつとして、受贈者の年齢は、贈与があった日において20歳未満でなければならない。

第1問:解答・解説

【問1:解答・解説】

解答:(1).ハ (2).ト (3).ル (4).ヨ

暦年課税とは、1月1日から12月31日までの1年間に、ある個人(受贈者)が、贈与を受けた財産の価額の合計額から基礎控除額110万円を控除した価格(課税価格)に対して、課税されることになる贈与税のことです。暦年課税の贈与税は、受贈者ごとに計算します。

下記の要件等を満たす場合、基礎控除額の他に、最高、2,000万円まで控除することができます。

  • 婚姻期間が20年以上の配偶者(内縁関係は除きます。)から、贈与を受けたこと。
  • 贈与を受けた財産が、居住用不動産又は居住用不動産を購入するための金銭であること。
  • 贈与を受けた日の属する年の翌年3月15日までに、贈与を受けた居住用不動産に受贈者が居住し、その後も、居住する見込みであること。また、贈与を受けた日の属する年の翌年3月15日までに、贈与を受けた金銭で、居住用不動産を購入し、当該居住用不動産に受贈者が居住し、その後も、居住する見込みであること。
  • 配偶者から贈与を受けた年の前年以前に、同じ配偶者からの贈与について、贈与税の配偶者控除の規定の適用を受けていないこと。
  • この特例の適用を受ける旨を記載した確定申告書を提出すること。

【問2:解答・解説】

解答:1.〇 2.× 3.×

  1. 一度、相続時精算課税を選択すると、その後は、同じ贈与者からの贈与については、相続時精算課税をやめることができません。
  2. 孫Eが贈与により取得する現金について、教育資金の非課税特例の適用を受けた場合、1,500万円を限度として贈与税が非課税とされます。
  3. 教育資金の非課税特例の適用を受ける場合の要件のひとつとして、受贈者の年齢は、贈与があった日において30歳未満でなければなりません。

第2問:生保特約・医療保険・生保見直し

会社員のA(54歳)は、パートタイマーとして働く妻B(50歳)との2人暮らしである。現在加入している生命保険の特約が近々更新を迎えるが、昨年、A夫婦の子どもが社会人として独立したことから、生命保険の見直しを考えている。また、最近体調を崩すことが多くなったAは、公的医療保険の保障内容等についても理解を深めたいと思っている。そこで、Aは、懇意にしているファイナンシャル・プランナーのMに相談することにした。

<Aが現在加入している生命保険に関する資料>

  • 保険の種類:定期保険特約付終身保険(65歳払込満了)
  • 契約年月:平成7年2月
  • 契約者(=保険料負担者)・被保険者:A
  • 死亡保険金受取人:妻B
  • 月払保険料(口座振替):2万8,970円

生命保険特約過去問(生保)

※妻Bの入院日額は、被保険者であるAの6割である。

※平成21年2月に特約を更新している。

問1:生命保険特約等

Mは、Aに対して、現在加入している生命保険の特約の内容について説明した。MのAに対する説明に関する次の記述1~3について、適切なものには○を、不適切なものには×をつけなさい。

  1. 「特定疾病保障定期保険特約は、がん、急性心筋梗塞、脳卒中により所定の状態になった場合に特定疾病保険金を受け取ることができる特約ですが、特定疾病保険金を受け取ることなく保険期間中に死亡した場合は、同額の死亡保険金を受け取ることができます」
  2. 「傷害特約は、不慮の事故による傷害が原因で事故の日から所定の日数内に死亡したときに災害(死亡)保険金を受け取ることができる特約ですが、不慮の事故による傷害が原因で所定の障害状態に該当しても、給付金を受け取ることはできません」
  3. 「指定代理請求特約は、被保険者本人が事故や病気等で寝たきり状態となり意思表示ができないなどの特別な事情がある場合に、被保険者本人が受取人となる保険金等をあらかじめ指定された代理人が請求できる特約です」

問2:公的医療保険

Mは、Aに対して、公的医療保険の概要について説明した。MのAに対する説明に関する以下の文章の空欄(1)~(4)に入る最も適切な語句を、下記の<語句群>のイ~ルのなかから選びなさい。

  • 「仮に、Aが(1)に医療機関で受けた療養(食事療養および生活療養を除く)に係る一部負担金等の額が自己負担限度額(高額療養費算定基準額)を超えた場合、その超えた額は高額療養費として支給されます。なお、(2)未満の者が、事前に保険者から健康保険限度額適用認定証の交付を受け、医療機関の窓口に当該認定証と被保険者証を提示すると、窓口での支払額は自己負担限度額までとなります」
  • 「仮に、Aが病気による療養のため、会社から給料の支払を受けずに3ヵ月間連続して休職することとなった場合、休業(3)目から傷病手当金を受け取ることができます。傷病手当金の額は、1日につき標準報酬日額の(4)に相当する額です」

語句群2(生保)

問3:生命保険の見直し

Mは、Aに対して、生命保険の見直し等についてアドバイスをした。MのAに対するアドバイスに関する次の記述1~3について、適切なものには○を、不適切なものには×をつけなさい。

  1. 「現在加入している生命保険契約を払済保険に変更する場合、Aは改めて健康状態等についての告知または医師の診査を受ける必要があるため、健康状態によっては、払済保険に変更できない場合があります」
  2. 「仮に、Bが入院した場合、Aは入院給付金を受け取ることができますが、受け取った入院給付金は、Aの一時所得として所得税の課税対象となります」
  3. 「Aが、今後新たに別の生命保険に加入する場合、当該生命保険に係る保険事故の発生の可能性に関する重要な事項のうち、保険会社等が告知を求めたもの(告知事項)について、Aは事実を告知する必要があります」

第2問:解答・解説

【問1:解答・解説】

解答:1.〇 2.× 3.〇

  1. 三大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)で所定の状態と診断されたときは、生前に死亡保険金と同額の特定疾病保険金を受け取ることができます。この保険金を受け取った時点で契約は消滅します。
    特定疾病以外にも、被保険者が死亡または高度障害状態になったときは、死亡保険金または高度障害保険金を受け取ることができます。
  2. 不慮の事故(事故日より180日以内)または所定の感染症で死亡したときや所定の障害状態になったときは、主契約の死亡保険金に上乗せして災害死亡保険金・障害給付金を受け取ることができます。
  3. 被保険者が受取人となる給付金や保険金などについて、受取人が請求できない特別な事情(病気や事故による寝たきりなど)がある場合に、あらかじめ指定しておいた代理人が、給付金や保険金などを請求することができます。これが、指定代理請求特約です。

【問2:解答・解説】

解答:(1) .イ  (2) ハ  (3) へ (4) ル

同一月の一部負担金等の額が自己負担限度額(高額療養費算定基準額)を超えた場合、その超えた額は高額療養費として支給されます。

70歳未満の方が「限度額適用認定証」を保険証と併せて医療機関等の窓口に提示すると、1ヵ月の窓口での支払いが自己負担限度額までとなります。

以下の要件に該当した場合に、傷病手当金が支給されます。

  • 業務外の事由による病気やけがのための療養により仕事をすることができず、会社を休む。
  • 会社を連続して3日間(待期)休んだときに、4日目以降の休んだ日に対して支給されます。
  • 会社を休んでも給与の支払いがなされていた場合には、傷病手当金が支給されません。ただし、傷病手当金の額よりも給与が少ない場合には、その差額が支給されます。

※傷病手当金の額は、1日につき標準報酬日額の3分の2に相当する額です。

【問3:解答・解説】

解答:1 .×  2.×  3.〇

  1. 払済保険への変更時、告知または医師の診査は不要です。
  2. 入院給付金は、非課税となります。
  3. 生命保険に加入する場合、当該生命保険に係る保険事故の発生の可能性に関する重要な事項のうち、保険会社等が告知を求めたもの(告知事項)について、Aは事実を告知する必要があります。

第3問:退職所得・生保(法人)

A(50歳)は、X株式会社(以下、「X社」という)の創業社長である。X社では、Aが死亡した場合の事業保障資金や役員退職金の準備を目的として、Aを被保険者とする生命保険への加入を検討している。そこで、生命保険会社の営業職員であるファイナンシャル・プランナーのMに相談したところ、下記の生命保険の提案を受けた。

<Aが提案を受けた生命保険の契約内容>

  • 保険の種類: 無配当逓増定期保険(特約付加なし)
  • 契約予定年月:平成29年2月
  • 契約者(=保険料負担者):X社
  • 被保険者:A
  • 死亡保険金受取人:X社
  • 保険期間・保険料払込期間:72歳満了
  • 基本保険金額:1億円
  • 逓増率変更年度:第9保険年度
  • 年払保険料:846万円

<Aが提案を受けた生命保険のイメージ図>

逓増保険

問1:退職所得

仮に、Aが役員在任期間(勤続年数)21年11ヵ月でX社を退任し、X社が役員退職金として5,500万円を支給した場合、Aが受け取る役員退職金に係る退職所得の金額を求めなさい。〈答〉は万円単位とすること。なお、Aは、これ以外に退職手当等の収入はなく、障害者になったことが退職の直接の原因ではないものとする。

問2:法人の生命保険

Aが提案を受けている生命保険に関する次の記述1~3について、適切なものには○を、不適切なものには×をつけなさい。

  1. 当該生命保険契約を中途解約した場合にX社が受け取る解約返戻金は、Aに支給する役員退職金の原資として活用することができるほか、X社の借入金の返済や設備投資の資金に充当することも可能である。
  2. 当該生命保険契約の死亡保険金受取人をX社ではなくAの遺族とした場合、X社が支払う保険料は、その全額を福利厚生費としてX社の損金の額に算入することができる。
  3. 当該生命保険契約を契約期間の途中で払済保険に変更する場合、X社では、変更時点における解約返戻金相当額とそれまでに支払った保険料の総額との差額をX社の当該事業年度の益金の額または損金の額に算入することになる。

第3問:解答・解説

【問1:解答・解説】

解答:2,280万円

退職所得:(収入金額-退職所得控除額) × 1/2

勤続年数が20年超の場合の退職所得控除額:800万円+70万円×(勤続年数※1-20年)

※1.勤続年数の1年未満の端数は、1年に切り上げます。本問では、21年11ヵ月なので、22年となります。

(5,500万円-940万円※2)× 1/2=2,280万円が退職所得となります。

※2.800万円+70万円×(22年-20年)=940万円

【問2:解答・解説】

1 .〇  2.×  3.×

  1. 解約返戻金を役員退職金の原資として活用することができるほか、借入金の返済や設備投資の資金に充当することも可能です。
  2. 被保険者をA、死亡保険金受取人をAの遺族とした場合、給与として処理します。
  3. 変更時点における解約返戻金相当額と資産計上していた保険料の額との差額をX社の当該事業年度の益金の額または損金の額に算入することになります。

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