2020年(令和2年)9月に実施されましたFP2級学科試験の問33の問題(所得税の損益通算)と解答・解説です。
問題33:所得税の損益通算
所得税における損益通算に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 上場株式を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、総合課税を選択した上場株式の配当所得の金額と損益通算することができない。
- 終身保険の解約返戻金を受け取ったことによる一時所得の金額の計算上生じた損失の金額は、給与所得の金額と損益通算することができない。
- 青色申告の承認を受けていない納税者の事業所得の金額の計算上生じた損失の金額は、他の各種所得の金額と損益通算することができない。
- 別荘を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、他の各種所得の金額と損益通算することができない。
解答・解説:所得税の損益通算
- 適切
上場株式を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、申告分離課税を選択した上場株式の配当所得の金額と損益通算することができますが、総合課税を選択した上場株式の配当所得の金額と損益通算することができません。 - 適切
不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得の金額の計算上、損失が生じた場合に、原則として、損益通算することができます。 - 不適切
事業所得の金額の計算上、損失が生じた場合に、原則として、損益通算することができます。
なお、青色申告の承認を受けているのかどうかは関係ありません。(白色申告でも可能) - 適切
生活に通常必要でない資産(1個又は1組の価額が30万円を超える貴金属・金地金、ゴルフ会員権、別荘など)を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、損益通算することができません。
解答:3