2019年1月に実施されましたFP2級実技試験(資産設計提案業務)の第2問の問題と解説です。
目次
第2問:FP2級資産設計(2019年1月実技試験)
下記の問3~問5について解答しなさい。
問3:1株当たりの取得価額
下記<資料>は、氷室さんが同一の特定口座内で行ったPX株式会社の株式取引に係る明細である。 氷室さんが2018年12月12日に売却した300株について、譲渡所得の取得費の計算の基礎となる1株当たりの取得価額として、正しいものはどれか。なお、計算結果について円未満の端数が生じる場合は切り上げること。
<資料:PX株式会社の取引明細>
※売買手数料や消費税については考慮しないこととする。
※その他の記載のない条件については一切考慮しないこととする。
- 2,450円
- 2,595円
- 2,657円
- 2,740円
問4:円転した金額
下記<資料>は、福岡さんがWA銀行に預け入れている外貨定期預金の明細である。この外貨定期預金について、満期時の外貨ベースの元利合計額を円転した金額を計算しなさい。なお、計算結果(円転した金額)について円未満の端数が生じる場合は切り捨てること。
<資料>
注1:利息の計算に際しては、預入期間は日割りではなく月割りで計算すること。 |
問5:個人型確定拠出年金
個人型確定拠出年金(以下「iDeCo」という)に関する次の(ア)~(エ)の記述について、適切なものには○、不適切なものには×をつけなさい。
(ア)国民年金基金とiDeCoの両方に重複して加入することはできない。
(イ)掛金は毎月拠出する方法のほか、拠出限度額の範囲内で年1回以上、任意に決めた月にまとめて拠出することもできる。
(ウ)国民年金保険料の半額免除を受けている場合でも、iDeCoに加入することができる。
(エ)支払った掛金は、小規模企業共済等掛金控除として、所得控除することができる。
解答・解説
問3:1株当たりの取得価額
買付合計額÷保有株数=1株当たりの取得価額
買付合計額:2,450円×300株+2,820×100株+2,700円×200株=1,557,000円
保有株数:300株+100株+200株=600株
1株当たりの取得価額:1,557,000円÷600株=2,595円
解答:2
問4:円転した金額
満期時の外貨ベースの元利合計額は、「10,000米ドル+10,000米ドル×2%×(1-20%)=10,160米ドル」となります。
↓
外貨ベースの元利合計額を円転した金額を求める際に使う為替レートは、TTBです。
ですので、円転した金額は、「10,160米ドル×110円=1,117,600円」となります。
解答:1,117,600円
問5:個人型確定拠出年金
(ア) | × | 国民年金基金とiDeCoの両方に重複して加入することができます。 なお、個人型年金(iDeCo)の加入者が国民年金の第1号被保険者である場合、掛金の拠出限度額は、国民年金基金の掛金または国民年金の付加保険料と合わせて月額68,000円(年額は816,000円)です。 |
(イ) | 〇 | 掛金は毎月拠出する方法のほか、拠出限度額の範囲内で年1回以上、任意に決めた月にまとめて拠出することもできます。 |
(ウ) | × | 国民年金の第1号被保険者のうち国民年金保険料の免除を受けている者は、原則として、個人型確定拠出年金の加入対象とされません。 |
(エ) | 〇 | 支払った掛金は、その全額が小規模企業共済等掛金控除として、所得控除することができます。 |
解答:(ア)×(イ)〇(ウ)×(エ)〇