2級・3級ファイナンシャルプランナー(FP)技能検定試験は、どのような試験なのか!について、解説していきます。
年3回実施
2級・3級ファイナンシャルプランナー(FP)試験は、年3回(5月、9月、1月)実施されます。
年3回(5月、9月、1月)実施されますので、油断することなく、計画を立てて勉強してください。
※中小事業主資産相談業務は、年2回(1月・9月)しか実施されません。
※損保顧客資産相談業務は、年1回(9月)しか実施されません。
試験科目:学科試験と実技試験
2級・3級ファイナンシャルプランナー(FP)試験に合格するためには、「学科試験」と「実技試験」の2つの試験に合格する必要があります。
なお、「学科試験」と「実技試験」は、同じ日に実施されることとなりますが、両方の試験を受験することができます。
また、学科試験のみ、実技試験のみの受験も可能となっています。
※2級FP技能検定試験(国家資格)は、AFP資格審査試験(日本FP協会認定の民間資格)を兼ねていますので、2級FP技能検定に合格し、日本FP協会に登録することでAFP資格も取得することができます。
※学科試験に合格し、実技試験に不合格になった場合は、次回、再度、学科試験を受ける必要はなく、実技試験だけを受ければ良いことになっています。逆に、実技試験に合格し、学科試験に不合格になった場合は、次回、再度、実技試験を受ける必要はなく、学科試験だけを受ければ良いことになっています。なお、この場合、免除申請を行う必要があります。
試験実施団体
FP試験は、「金融財政事情研究会」と「日本FP協会」の2団体が実施しています。
「金融財政事情研究会」と「日本FP協会」のどちらを受験するかは、皆さんの自由となっています。
学科試験の内容
学科試験の問題は、「金融財政事情研究会」であろうと、「日本FP協会」であろうと、同じ問題となっています。
学科試験は、下記の6分野から出題されます。なお、勉強する内容だけを見ますと、難しそうに思う人もいるかもしれませんが、深い箇所まで出題されませんので安心してください。
- ライフプランニングと資金計画
社会保険、公的年金、住宅ローン、教育ローンなどを勉強していきます。 - リスク管理
生命保険商品、損害保険商品、第三分野の商品などを勉強していきます。 - 金融資産運用
株式、投資信託、債券、外貨建て商品、先物取引などを勉強していきます。 - タックスプランニング
所得税法、法人税法(3級は対象外)、消費税法などを勉強していきます。 - 不動産
宅地建物取引業法、建築基準法、都市計画法、不動産鑑定評価基準などを勉強していきます - 相続・事業承継
民法上の相続・贈与、相続税法などを勉強していきます。
実技試験の内容
実技試験の問題は、「金融財政事情研究会」と「日本FP協会」とで異なります。
【3級:実技試験の種類】
「金融財政事情研究会」の3級実技試験は、「個人資産相談業務」「保険顧客資産相談業務」の2つがあり、皆さんが自由に選ぶことができます。
「日本FP協会」の3級実技試験は、「資産設計提案業務」の1つしかありません。
当サイトでは、「個人資産相談業務」「保険顧客資産相談業務」「資産設計提案業務」の3つ全ての実技試験に対応しています。
実技試験によって、問題の傾向が異なりますが、どの実技試験でも、問題自体のレベルは、変わりません。
【2級:実技試験の種類】
「金融財政事情研究会」の2級実技試験は、「個人資産相談業務」「生保顧客資産相談業務」「損保顧客資産相談業務」「中小事業主資産相談業務」の4つがあり、皆さんが自由に選ぶことができます。
「日本FP協会」の2級実技試験は、「資産設計提案業務」の1つしかありません。
当サイトでは、「個人資産相談業務」「生保顧客資産相談業務」「資産設計提案業務」の3つの実技試験に対応しています。
実技試験によって、問題の傾向が異なりますが、どの実技試験でも、問題自体のレベルは、変わりません。
受験資格
3級FP技能検定には、受験資格がありません。
これに対し、2級FP技能検定には、以下の要件に該当した人に限り、受験することができません。
- 3級FP技能検定に合格しているか、または、厚生労働省認定金融渉外技能審査3級に合格していること。
- FP業務に関して2年以上の実務経験を有していること。
- 日本FP協会が認定するAFP認定研修を修了していること。
出題形式
3級の形式
【学科試験】
〇×問題と三答択一式の問題が出題されます。なお、マークシート方式となっています。
【実技試験】
三答択一式の問題が出題されます。なお、マークシート方式となっています。
[三答択一式とは?]
三答択一式とは、下記のような形式です。なお、下記の問題は、3級の学科試験問題です。
次の各文章の( )内にあてはまる最も適切な文章、語句、数字またはそれらの組合せを1)~3)のなかから選び、その番号を解答用紙にマークしなさい。
遺族厚生年金の額(中高齢寡婦加算額および経過的寡婦加算額を除く)は、原則として、死亡した者の厚生年金保険の被保険者記録を基礎として計算した老齢厚生年金の報酬比例部分の額の( )である。
1) 2分の1相当額
2) 3分の2相当額
3) 4分の3相当額
2級の形式
【学科試験】
四答択一式の問題が出題されます。なお、マークシート方式となっています。
【実技試験】
筆記試験(記述式)となっています。
具体的には、「空欄記入」「語群選択」「択一」などです。
【四答択一式とは?】
四答択一式とは、下記のような形式です。なお、下記の問題は、2級の学科試験問題です。
ファイナンシャル・プランナーの顧客に対する行為に関する次の記述のうち、関連法規に照らし、最も不適切なものはどれか。
- 税理士資格を有しないファイナンシャル・プランナーのAさんは、顧客から配偶者控除と配偶者特別控除の適用要件を聞かれ、無償で所得税法の条文等を示しながら一般的な解説をした。
- 弁護士資格を有しないファイナンシャル・プランナーのBさんは、一人住まいである顧客の要請に応え、委任者を当該顧客、受任者をBさんとする任意後見契約を公正証書で行った。
- 社会保険労務士資格を有しないファイナンシャル・プランナーのCさんは、顧客から老齢基礎年金の繰下げ支給をした場合の年金額を聞かれ、66歳から70歳までの間に繰下げを行った場合の年金額を試算し、説明した。
- 司法書士資格を有しないファイナンシャル・プランナーのDさんは、住宅ローンを完済した顧客の抵当権の抹消登記に関し、申請書類を作成して登記申請を代行した。
合格基準点
学科試験であろうと、実技試験であろうと、2級であろうと、3級であろうと、全体の60%以上の正解を導き出すことで合格することができます。
2級・3級ファイナンシャルプランナー(FP)試験の問題のレベルを分析する限り、勉強すべき箇所を勉強すれば、必ず、全体の60%以上の正解を導き出すことができます。