2018年5月に実施されました2級FP学科試験の問題(固定利付債券)と解説です。
問23 固定利付債券(個人向け国債を除く)
【問題】
固定利付債券(個人向け国債を除く)の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 市場金利の上昇は債券価格の上昇要因となり、市場金利の低下は債券価格の下落要因となる。
- 国内景気が好況期で国内物価が継続的に上昇傾向にある局面では、債券価格は上昇する傾向がある。
- 債券を償還日の直前に売却した場合、売却価格が額面価格を下回ることはない。
- 債券の発行体の財務状況の悪化や経営不振などにより、償還や利払い等が履行されない可能性が高まると、当該債券の市場価格は下落する傾向がある。
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【解答・解説】
- 不適切。
例えば、利率が2%の債券だとします。
この場合、金利が上昇、例えば、3%になったときは、2%の債券を購入しようとする人が少なくなりますので、債券の価格が下落します。
これに対し、金利が低下、例えば、1%になったときは、2%の債券を購入しようとする人が多くなりますので、債券の価格が上昇します。 - 不適切。
物価が上昇すると、金融引き締め政策がとられることで、金利が上昇します。その結果、債券の価格は、下落します。 - 不適切。
満期前に売却する場合、市場価格(時価)による売却となりますので、売却価格が額面価格を上回ることもあれば、売却価格が額面価格を下回ることもあります。 - 適切。
債券の発行体の財務状況の悪化や経営不振などにより、償還や利払い等が履行されない可能性が高まると、その債券を売却したい!という人が多くなりますので、当該債券の市場価格は下落します。
解答:4
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