個人資産相談業務(3級実技試験)~問題解説

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法人税(タックスプランニング編)の勉強を終えた方は、法人税の問題にチャレンジしてください。

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合格セット購入者専用ページ内にあります実技対策問題の相続・事業承継編の一部のみを掲載しています。

第1問

次の設例に基づいて、下記の各問(問1~問3)に答えなさい。

《設例》

Aさん(70歳)は、妻Bさん(70歳)との2人暮らしである。Aさん夫妻には、子がいない。Aさんは、妻Bさんに全財産を相続させたいと考えており、遺言書の準備を検討している。

(注)「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」適用前の金額

※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問1

遺言に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 「遺言により、Aさんの全財産を妻Bさんに相続させた場合、兄Cさんおよび甥Dさんが遺留分侵害額請求権を行使する可能性があります」
  2. 「Aさんは、自身が作成した自筆証書遺言を法務局(遺言書保管所)に預けることができます」
  3. 「公正証書遺言は、証人2人以上の立会いのもと、遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授し、公証人がこれを筆記して作成するものです」

問2

仮に、Aさんの相続が現時点で開始し、Aさんの相続に係る課税遺産総額(課税価格の合計額-遺産に係る基礎控除額)が1億5,000万円であった場合の相続税の総額は、次のうちどれか。

  1. 3,100万円
  2. 3,350万円
  3. 4,300万円

問3

現時点において、Aさんの相続が開始した場合に関する以下の文章の空欄(1)~(3)に入る語句の組合せとして、次のうち最も適切なものはどれか。

  1. 「妻Bさんが自宅の敷地を相続により取得し、当該敷地の全部について、小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の適用を受けた場合、減額される金額は( 1 )となります。なお、自宅の敷地について優先して本特例の適用を受けた場合、貸付事業用宅地等として適用を受けることができる面積は所定の算式により調整しなければなりません」
  2. 「配偶者に対する相続税額の軽減の適用を受けた場合、妻Bさんが相続により取得した財産の金額が、配偶者の法定相続分相当額と1億6,000万円とのいずれか( 2 )金額までであれば、納付すべき相続税額は算出されません」
  3. 「相続税の申告書の提出期限は、原則として、相続の開始があったことを知った日の翌日から( 3 )以内です」
  1. (1)6,400万円 (2)多い (3)10カ月
  2. (1)1,600万円 (2)少ない (3)10カ月
  3. (1)6,400万円 (2)少ない (3)4カ月

解答・解説

問1

  1. 不適切
    兄弟姉妹(兄弟姉妹の子も含む)には、遺留分がありません。
  2. 適切
    自筆証書遺言を法務局(遺言書保管所)に預けることができます
  3. 適切
    公正証書遺言は、証人2人以上の立会いのもと、遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授し、公証人がこれを筆記して作成するものです。

解答:1

問2

  • Bの相続税
    1億5,000万円×3/4=1億1,250万円×40%-1,750万円=2,800万円
  • Cの相続税
    1億5,000万円×1/4=3,750万円×20%-200万円=550万円

上記の結果、

相続税の総額は、「2,800万円+550万円=3,350万円」となります。

解答:2

問3

(1)について

被相続人の居住の用に供されていた特定居住用宅地等について、本特例の適用を受ける場合、適用対象となる宅地等の面積は最大で330㎡であり、相続税の課税価格に算入すべき価額の計算上、減額される割合は80%です。

ですので、小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の適用を受けた場合、減額される金額は「8,000万円×80%=6,400万円」となります。

(2)について

配偶者に対する相続税額の軽減の適用を受けた場合、妻Bさんが相続により取得した財産の金額が、配偶者の法定相続分相当額と1億6,000万円とのいずれか多い金額までであれば、納付すべき相続税額は算出されません。

(3)について

相続税の申告書の提出期限は、原則として、相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヵ月以内です。

解答:1

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