2018年5月に実施されました2級FP学科試験の問51の問題(贈与)と解答・解説です。
問51 贈与
【問題】
贈与に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 書面によってなされた贈与契約において、いまだその履行がなされていない場合には、各当事者がこれを撤回することができる。
- 特定の贈与者からの贈与に係る贈与税について相続時精算課税制度の適用を受けた場合、その適用を受けた年以後は、その贈与者からの贈与について暦年課税に変更することはできない。
- 死因贈与契約は、贈与者の死亡によってその効力を生じる。
- 負担付贈与契約の受贈者がその負担である義務を履行しない場合、贈与者は、相当の期間を定めてその履行の催告をしても履行がないときは、その贈与契約の解除をすることができる。
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【解答・解説】
- 不適切。
書面による贈与の場合、原則、撤回することができません。
なお、書面によらない贈与の場合、各当事者は、原則、いつでも、自由に撤回することができます。ただし、履行が終わった部分については、撤回することができません。 - 適切。
相続時精算課税制度を選択しますと、その選択に係る贈与者から贈与を受ける財産については、その選択をした年分以後は、相続時精算課税制度が適用され、暦年課税に変更することはできません。 - 適切。
死因贈与とは、例えば、自分が死んだら、建物をあげる場合等で、贈与者の死亡により効力が生じる贈与のことです。なお、死因贈与は、性質に反しない限り、遺贈に関する規定を準用します。 - 適切。
民法において、「負担付贈与については、その性質に反しない限り、双務契約に関する規定を準用する。」と規定されており、また、双務契約に関する規定のうち、債務不履行による解除の規定については、負担付贈与の性質に反しません。
よって、受贈者がその負担である義務を履行しない場合、贈与者は、相当の期間を定めてその履行の催告をしても履行がないときは、その贈与契約の解除をすることができます。
解答:1
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