FP3級実技試験(保険顧客資産相談業務)対策用の第2回予想問題です。
何度も繰り返して、必ず、本試験までに押さえてください。
目次
第2回実技予想問題(FP3級保険顧客資産相談業務)
第1問
次の設例に基づいて、下記の各問(問1~問3)に答えなさい。
《設例》 会社員のAさん(58歳)は、妻Bさん(59歳)との2人暮らしである。Aさんは、満60歳で定年を迎えることから、将来、公的年金制度から自分の年金がどのくらい支給されるのか、知りたいと思うようになった。また、最近体調を崩すことが多くなったこともあり、公的医療保険の概要について理解を深めたいと考えている。 <Aさん夫妻に関する資料> (1)Aさん(1966年5月12日生まれ・会社員) ・公的年金の加入歴:下図のとおり(60歳までの見込みを含む) ・全国健康保険協会管掌健康保険、雇用保険に加入中 (2)妻Bさん(1965年12月16日生まれ・専業主婦) ・公的年金の加入歴:下図のとおり(60歳までの見込みを含む) ※妻Bさんは、現在および将来においても、Aさんと同居し、生計維持関係にあるものとする。 ※Aさんおよび妻Bさんは、現在および将来においても、公的年金制度における障害等級に該当する障害の状態にないものとする。 ※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。 |
問1
はじめに、Mさんは、《設例》の<Aさん夫妻に関する資料>に基づき、Aさんおよび妻Bさんが老齢基礎年金の受給を65歳から開始した場合)の年金額を試算した。Mさんが試算した老齢基礎年金の年金額の計算式の組合せとして、次のうち最も適切なものはどれか。
- Aさん:816,000円×445月/480月 妻Bさん:816,000,000円×368月/480月
- Aさん:816,000円×445月/480月 妻Bさん:816,000,000円×480月/480月
- Aさん:816,000円×480月/480月 妻Bさん:816,000,000円×500月/480月
問2
次に、Mさんは、Aさんおよび妻Bさんに支給される老齢厚生年金について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も適切なものはどれか。
- 「Aさんおよび妻Bさんは、1961年4月2日以後の生まれですので、いずれも特別支給の老齢厚生年金の支給はなく、原則として、65歳から老齢基礎年金および老齢厚生年金が支給されます」
- 「妻Bさんの厚生年金保険の被保険者期間が20年未満であるため、Aさんが65歳から受給する老齢厚生年金の額には、配偶者の加給年金額が加算されます」
- 「仮に、Aさんが現在の勤務先において、60歳以後も引き続き厚生年金保険の被保険者として65歳になるまで勤務した場合、65歳から支給される老齢厚生年金は、65歳到達時における厚生年金保険の被保険者記録を基に計算されます」
問3
最後に、Mさんは、公的医療保険の概要について説明した。Mさんが、Aさんに対して説明した以下の文章の空欄(1)~(3)に入る語句または数値の組合せとして、次のうち最も適切なものはどれか。
「Aさんに係る医療費の一部負担金の割合は、原則( 1 )割となりますが、( 2 )内に、医療機関等に支払った医療費の一部負担金等の額が自己負担限度額を超えた場合、所定の手続により、自己負担限度額を超えた額が高額療養費として支給されます。 Aさんが病気やケガによる療養のために、連続して4日以上、業務に就くことができず、当該期間について事業主から報酬が支払われない場合は、所定の手続により、傷病手当金が支給されます。傷病手当金の支給期間は、その支給を始めた日から通算して( 3 )が限度となります」 |
- (1)1 (2)同一月 (3)3年
- (1)1 (2)同一年 (3)1年6カ月
- (1)3 (2)同一月 (3)1年6カ月
第2問
次の設例に基づいて、下記の各問(問4~問6)に答えなさい。
《設例》 個人事業主のAさん(50歳)は、妻Bさん(52歳)との2人暮らしである。Aさんは、現在、X生命保険の定期保険特約付終身保険に加入している。Aさんは、年齢が50歳となり、介護保障を充実させたいと思っていたところ、X生命保険の営業担当者から下記の生命保険の提案を受けた。Aさんは、月々の保険料負担が大きくなることが心配ではあるものの、提案を受けた生命保険が介護保障の充実したものであれば、加入してもよいと思っている。そこで、Aさんは、ファイナンシャル・プランナーのMさんに相談することにした。 <Aさんが提案を受けたX生命保険の生命保険に関する資料> 保険の種類:無配当終身介護保障保険(終身払込) 月払保険料:10,500円 契約者(=保険料負担者)・被保険者・受取人 :Aさん 指定代理請求人:妻Bさん (注1)公的介護保険制度の要介護2以上と認定された場合、または保険会社所定の要介護状態になった場合に支払われる(死亡保険金の支払はない)。 (注2)公的介護保険制度の要介護1以上と認定され、かつ、保険会社所定の認知症状態になった場合に支払われる(死亡保険金の支払はない)。 <Aさんが現在加入しているX生命保険の生命保険に関する資料> 保険の種類:定期保険特約付終身保険(70歳払込満了) 契約年月日:20XX年7月1日/月払保険料:14,100円 契約者(=保険料負担者)・被保険者:Aさん/死亡保険金受取人:妻Bさん ※更新型の特約は、20XX年7月1日(2012年1月1日以後)に同じ保障金額で更新している。 ※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。 |
問4
はじめに、Mさんは、公的介護保険(以下、「介護保険」という)について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も適切なものはどれか。
- 「介護保険の被保険者は、60歳以上の第1号被保険者と40歳以上60歳未満の医療保険加入者である第2号被保険者に区分されます」
- 「介護保険の保険給付を受けるためには、市町村(特別区を含む)から要介護認定または要支援認定を受ける必要があります」
- 「Aさんのような介護保険の第2号被保険者が、介護サービスの提供を受けた場合、原則として、実際にかかった費用の3割を自己負担する必要があります」
問5
次に、Mさんは、生命保険の見直しについて説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も不適切なものはどれか。
- 「Aさんが要介護状態となり働けなくなった場合、Aさんの収入の減少が想定されます。介護費用がかさみ、支出が収入を上回る可能性もありますので、一定額の介護年金および介護一時金を確保することは検討に値します」
- 「現在加入している定期保険特約の保険金額を減額し、提案を受けた生命保険に加入することも検討事項の1つです。現時点でのAさんの必要保障額を算出し、適正な死亡保険金額を把握しましょう」
- 「契約転換制度を活用して現在加入している定期保険特約付終身保険を転換し、介護保障を準備することも検討事項の1つです。転換後契約の保険料は転換前契約の加入時の年齢により算出されるため、新規に加入する場合と比較し、保険料負担を抑えることができます」
問6
最後に、Mさんは、Aさんが提案を受けた生命保険の課税関係について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も適切なものはどれか。
- 「当該生命保険の支払保険料は、介護医療保険料控除の対象となります。介護医療保険料控除の控除限度額は、所得税で40,000円、住民税で28,000円です」
- 「Aさんが当該生命保険から介護終身年金を受け取った場合、年金額が20万円を超えますので、Aさんは所得税の確定申告をしなければなりません」
- 「Aさんが介護一時金を請求できない特別な事情がある場合、指定代理請求人である妻BさんがAさんに代わって請求することができます。妻Bさんが受け取る当該一時金は、一時所得として総合課税の対象となります」
第3問
次の設例に基づいて、下記の各問(問7~問9)に答えなさい。
《設例》 Aさん(45歳)は、X株式会社(以下、「X社」という)の創業社長である。Aさんは、先日、生命保険会社の営業担当者から、自身の退職金の準備および事業保障資金の確保を目的とした下記の生命保険の提案を受けた。 そこで、Aさんは、ファイナンシャル・プランナーのMさんに相談することにした。 <資料>Aさんが提案を受けた生命保険の内容 保険の種類:低解約返戻金型終身保険(特約付加なし) ※解約返戻金額の80%の範囲内で、契約者貸付制度を利用することができる。 ※保険料払込期間を「低解約返戻金期間」とし、その期間は解約返戻金額を低解約返戻金型ではない終身保険の70%程度に抑えている。 ※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。
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問7
仮に、将来X社がAさんに役員退職金4,000万円を支給した場合、Aさんが受け取る役員退職金に係る退職所得の金額として、次のうち最も適切なものはどれか。なお、Aさんの役員在任期間(勤続年数)を30年とし、これ以外に退職手当等の収入はなく、障害者になったことが退職の直接の原因ではないものとする。
- 1,200万円
- 1,250万円
- 2,500万円
問8
Mさんは、《設例》の<資料>の終身保険について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も不適切なものはどれか。
- 「当該終身保険は、保険料払込期間における解約返戻金額を抑えることで、低解約返戻金型ではない終身保険と比較して保険料が割安となっています」
- 「Aさんの退任時に、役員退職金の一部として当該終身保険の契約者をAさん、死亡保険金受取人をAさんの相続人に名義変更することで、当該終身保険を個人の保険として継続することが可能です」
- 「保険期間中に急な資金需要が発生した際、契約者貸付制度を利用することにより、当該終身保険契約を解約することなく、資金を調達することができます。なお、契約者貸付金は、雑収入として益金の額に算入します」
問9
《設例》の<資料>の終身保険を下記<条件>で解約した場合の経理処理(仕訳)として、次のうち最も適切なものはどれか。
<条件>
- 低解約返戻金期間経過後に解約し、受け取った解約返戻金額は4,600万円である。
- X社が解約時までに支払った保険料の総額は4,400万円である。
- 上記以外の条件は考慮しないものとする。
第4問
次の設例に基づいて、下記の各問(問10~問12)に答えなさい。
<設例> 会社員のAさんは、妻Bさん、長男Cさんおよび二男Dさんとの4人家族である。 <Aさんとその家族に関する資料>
<Aさんの×29年分の収入等に関する資料> (1) 給与収入の金額:800万円 (2) 終身保険の解約返戻金
(3) 一時払変額個人年金保険(10年確定年金)の解約返戻金
※妻Bさん、長男Cさんおよび二男Dさんは、Aさんと同居し、生計を一にしている。 |
問10
Aさんの×29年分の所得税の課税等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 「Aさんが受け取った一時払変額個人年金保険の解約返戻金は、契約から10年以内の解約のため、源泉分離課税の対象となります」
- 「Aさんの場合、総所得金額に算入される一時所得の金額の合計額が20万円を超えるため、Aさんは所得税の確定申告をしなければなりません」
- 「会社員であるAさんが所得税の確定申告をする場合、確定申告書は、Aさんの勤務先を経由して勤務先の住所地の所轄税務署長に提出することになります」
問11
Aさんの×29年分の所得税における所得控除に関する以下の文章の空欄(1)~(3)に入る数値の組合せとして、次のうち最も適切なものはどれか。
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- (1)26 (2)48 (3)58
- (1)38 (2)38 (3)58
- (1)38 (2)48 (3)63
問12
Aさんの×29年分の所得税における総所得金額は、次のうちどれか。
- 610万円
- 670万円
- 730万円
第5問
次の設例に基づいて、下記の各問(問13~問15)に答えなさい。
《設例》 Aさんは、×1年8月25日に病気により死亡した。自宅は妻Bさんが相続により取 得する予定である。 <Aさんの親族関係図> <Aさんの主な相続財産(みなし相続財産を含む)>
<Aさんが加入していた生命保険に関する資料>
※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。 |
問13
Aさんの相続に関する以下の文章の空欄(1)~(3)に入る語句の組合せとして、次のうち最も適切なものはどれか。
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- (1)10カ月 (2)5,200万円 (3)1,000万円
- (1)10カ月 (2)4,800万円 (3)500万円
- (1)1年 (2)4,800万円 (3) 1,000万円
問14
Aさんの相続に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 「妻Bさんが『配偶者に対する相続税額の軽減』の適用を受けるためには、Aさんの相続開始時において、Aさんとの婚姻期間が20年以上でなければなりません」
- 「『配偶者に対する相続税額の軽減』の適用を受けた場合、妻Bさんが相続により取得した財産の金額が、妻Bさんの法定相続分相当額と1億円とのいずれか多い金額までであれば、納付すべき相続税額は算出されません」
- 「自宅の敷地を妻Bさんが相続により取得した場合、当該敷地を相続税の申告期限前に売却した場合であっても『小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例』の適用を受けることができます」
問15
Aさんの相続に係る課税遺産総額(課税価格の合計額-遺産に係る基礎控除額)が6,600万円であった場合の相続税の総額は、次のうちどれか。
- 840万円
- 855万円
- 1,280万円
※解答・解説に関しましては、合格セット購入者専用ページに掲載しております。合格セット購入者の皆様は、必ず、ご確認ください。