外貨建て・金融派生商品テキスト

外貨建て・金融派生商品について見ていきます。

この分野は、本試験で出題される可能性が高いので、じっくりとこのテキストをマスターしてください。

このページに掲載している2級追加論点とは、2級を目指す方だけが学習してください。ですので、3級を目指す方は、学習する必要はありません。

~注意~

無料版のテキストは、一部の論点及び解説を省略しています。

ですので、教材購入者の皆さんは、必ず、教材購入者専用ページ内にありますテキスト完成版をご利用ください。

外貨建て金融商品

特徴

外貨建て金融商品の取引については、為替レートをもとに円と外貨を交換します。

為替レートの変動によって「為替差益」や「為替差損」が発生することになります。これを為替リスクといいます。

例えば、外貨建て金融商品を購入したときに「1ドル=130円」で、その後、「1ドル=120円」になったとします。つまり、円高になったとします。この場合、10円(120円-130円=▲10円)の損失(為替差損)が発生することになります。

例えば、外貨建て金融商品を購入したときに「1ドル=130円」で、その後、「1ドル=140円」になったとします。つまり、円安になったとします。この場合、10円(140円-130円=10円)の収益(為替差益)が発生することになります。

為替レート

為替レートには、次の種類があります。

【TTM(仲値)】

顧客と外国為替取引をする際に、基準として用いられるレートのことです。

【TTS(対顧客電信売相場)】

TTSは、円貨を外貨に交換する際に用いられる為替レートのことです。

TTSは、「TTM+為替手数料」です。

例えば、「TTM:1ドル=100円」、「TTS:1ドル=101円」、「TTB:1ドル=99円」で、200ドルを購入する場合、20,200円(200ドル×101円)となります。

※為替手数料とは、TTMとTTS・TTBの差のことです。米ドルの場合は、通常、1円です。

【TTB(対顧客電信買相場)】

TTBは、外貨を円貨に交換する際に用いられる為替レートのことです。

TTBは、「TTM-為替手数料」です。

例えば、「TTM:1ドル=100円」、「TTS:1ドル=101円」、「TTB:1ドル=99円」で、200ドルを円に戻す場合、19,800円(200ドル×99円)となります。

※為替手数料とは、TTMとTTS・TTBの差のことです。米ドルの場合は、通常、1円です。

外貨預金

外貨預金とは、外国通貨建て(ドルやユーロなど)の預金のことです。

  • 預金保険制度の保護の対象外となります。
  • 利子は、利子所得として源泉分離課税(20.315%、復興特別所得税を含みます。)です。マル優の適用はありません
  • 為替差益は、為替予約を付していない場合には、雑所得として総合課税です。為替予約を付している場合には、源泉分離課税です。
  • 為替差損は、損益通算することができません
  • 外貨定期預金は、原則として中途換金できません

外国株式

外国株式とは、外国籍の企業が発行している株式のことです。

外国株式の取引方法には、外国委託取引、国内委託取引、国内店頭取引の3つがあります。

1.外国委託取引

国内の証券会社が、海外の取引所で、投資家の注文を投資家の代わりに執行します。

2.国内委託取引

国内の証券取引所に上場されている外国株式などを取引します。

3.国内店頭取引

海外の株価を基準として、証券会社と投資家が直接売買する取引です。

【補足:ここも覚える】

  • 外国株式の売却益は、譲渡所得として申告分離課税(20.315%、復興特別所得税を含みます。)です。
  • 外国株式の配当金は、配当所得として20.315%(復興特別所得税を含みます。)の源泉徴収後、申告不要、または申告する場合には、申告分離課税・総合課税を選択します。
  • 外国株式の配当金は、配当控除の適用はありませんが、外国税額控除の適用はあります

外国債券

外国債券とは、発行体、発行通貨、発行市場のいずれかが外国である債券のことです。

外国債券(外債)は、「円建て外債」、「外貨建て外債」、「二重通貨債」に分類することができます。

1.円建て外債

「購入時の払い込み」、「利払い」、「償還金の受取り」のすべてが円貨で行われる外国債券のことです。

国内の市場で外国の発行体が、円建てで発行する債券を、サムライ債といいます。

3.二重通貨債

「購入時の払い込み」、「利払い」、「償還金の受取り」が、異なる2種類の通貨で行われる債券のことです。

  • 「購入時の払い込み」、「利払い」が円貨、「償還金の受取り」が外貨で行われるものを、デュアル・カレンシー債といいます。
  • 「購入時の払い込み」、「償還金の受取り」が円貨、「利払い」が外貨で行われるものを、リバース・デュアル・カレンシー債といいます。

【補足:ここも覚える】

  • 外国債券の利子は、利子所得として申告分離課税(20.315%、復興特別所得税を含みます。)です。
  • 償還差益は、雑所得として総合課税です。
  • 譲渡益は、譲渡所得として総合課税です。

外貨建てMMF(外国投資信託の1つ)

外貨建てMMFは、高い信用格付が付された短期の証券を中心に外貨建て資産で運用する公社債投資信託です。

  • 元本の保証はありません
  • 満期はありません。
  • 実績分配型です。
  • 毎日決算をして収益分配金を月末に再投資します。
  • 申込み手数料は不要です。
  • いつでも手数料なしで解約することができます。
  • 収益分配金は、利子所得として源泉分離課税(20.315%)です。なお、マル優の適用はありません
  • 売却益など(益為差益も含みます。)は、譲渡所得として申告分離課税(20.315%)です。

外貨建て金融商品の利回り

外貨建て金融商品の利回りは、次の順番に従って求めます。

  1. 外貨元利合計を求めます。
    外貨元利合計=円貨元本÷TTS(預入時)×(1+外貨金利×日数÷360日)
    ※米ドルの場合には、360日で計算します。日本とは異なります。
    ※円貨元本=外貨元本×TTS(預入時)
    ※利子については、税金20.315%(復興特別所得税を含みます。)が差し引かれるので、利子の金額に0.79685を掛けます。
  2. 円貨元利合計を求めます。
    円貨元利合計=外貨元利合計×TTB(満期時)
  3. 利回りを求めます。
    利回り(%)=(円貨元利合計-円貨元本)÷円貨元本×365日÷日数×100

金融派生商品

先物取引

特定の商品を将来の一定期日に、現時点で取り決めた価格で売買することを約束する取引のことを先物取引といいます。

先物取引には、ヘッジ取引(将来の価格変動リスクを先物取引で回避する方法)などがあります。

ヘッジ取引には、保有株式などの将来の値下りリスクをヘッジする「売りヘッジ」と、将来保有する予定である現物株などの値上がりリスクをヘッジする「買いヘッジ」があります。

オプション取引

特定の商品を将来の一定期日に、現時点で取り決めた価格で「買う権利」や「売る権利」を売買する取引のことをオプション取引といいます。

「買う権利」をコール・オプションといい、「売る権利」をプット・オプションといいます。

オプション取引においては、オプションの買い手がオプションの売り手にプレミアム(オプション料)を支払います。

オプションが取引される市場には、金融商品取引所に上場して取引される上場市場と、個別に相対ベースで取引される店頭市場があります。

↓下記1~9まで、2級追加論点

  1. アメリカンタイプは、オプション取引開始日から取引最終日までいつでも権利行使が可能であるのに対し、ヨーロピアンタイプは、満期日に限り、権利行使が可能です。
  2. オプションの買い手の損失は、「プレミアム」に限定されます。
  3. オプションの売り手の損失は、限定されるものではありません。オプションの売り手の利益は、「プレミアム」に限定されます。
  4. オプションの買い手は、原資産の市場価格が特定の価格(権利行使価格)よりも値下がりした場合、その権利を放棄することができます
  5. オプションの売り手は、当初にプレミアムを受け取ることができますが、買い手の権利行使に応じる義務があります

スワップ取引←2級追加論点

等価のキャッシュフローを交換する取引のことをスワップ取引といいます。

スワップ取引には、金利スワップや通貨スワップなどがあります。

金利スワップは、同一通貨間で異なる種類の金利(固定金利と変動金利)を交換します。この取引では、元本を交換しません。

通貨スワップは、異なる通貨建て(円とドルなど)の債務を交換します。この取引では、元本を交換します。

 

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