老齢厚生年金テキスト

老齢厚生年金について見ていきます。

この分野は、本試験で出題される可能性が高いので、じっくりとこのテキストをマスターしてください。

このページに掲載している2級追加論点とは、2級を目指す方だけが学習してください。ですので、3級を目指す方は、学習する必要はありません。

~注意~

無料版のテキストは、一部の論点及び解説を省略しています。

ですので、教材購入者の皆さんは、必ず、教材購入者専用ページ内にありますテキスト完成版をご利用ください。

種類

老齢厚生年金には、「特別支給の老齢厚生年金」と「(本来支給の)老齢厚生年金」があります。

特別支給の老齢厚生年金は、60歳から64歳まで受給することができます。

(本来支給の)老齢厚生年金は、65歳から受給することができます。

受給要件

「特別支給の老齢厚生年金」と「老齢厚生年金」は、老齢基礎年金を受けるのに必要な資格期間(原則、10年)を満たさなければなりません。

「特別支給の老齢厚生年金」については、厚生年金保険に1年以上、加入する必要があります。

「(本来支給の)老齢厚生年金」については、厚生年金保険に1ヵ月以上、加入する必要があります。

受給開始年齢

「特別支給の老齢厚生年金」については、定額部分と報酬比例部分の2つで構成されており、性別及び生年月日によって、受給開始年齢が異なることになります。

なお、特別支給の老齢厚生年金は、生年月日等に応じて支給開始年齢が順次引き上げられますが、最終的には廃止されることになっています。

【↓特別支給の老齢厚生年金の受給開始年齢】

【男性:昭和16年4月1日以前の生まれ】・【女性:昭和21年4月1日以前の生まれ】

女性の生年月日については、男性の生年月日よりも5年遅れ(昭和16年4月1日と昭和21年4月1日との差が5年遅れという意味です。)となっています。以下も、女性の生年月日については、男性の生年月日よりも5年遅れとなっています。

  • 定額部分については、60歳から受給することができます。
  • 報酬比例部分については、60歳から受給することができます。

【男性:昭和16年4月2日~昭和18年4月1日生まれ】

  • 定額部分については、61歳から受給することができます。
  • 報酬比例部分については、60歳から受給することができます。

【男性:昭和18年4月2日~昭和20年4月1日生まれ】

  • 定額部分については、62歳から受給することができます。
  • 報酬比例部分については、60歳から受給することができます。

【男性:昭和20年4月2日~昭和22年4月1日生まれ】

  • 定額部分については、63歳から受給することができます。
  • 報酬比例部分については、60歳から受給することができます。

【男性:昭和22年4月2日~昭和24年4月1日生まれ】

  • 定額部分については、64歳から受給することができます。
  • 報酬比例部分については、60歳から受給することができます。

【男性:昭和24年4月2日~昭和28年4月1日生まれ】

  • 定額部分については、受給することができません
  • 報酬比例部分については、60歳から受給することができます。

【男性:昭和28年4月2日~昭和30年4月1日生まれ】

  • 定額部分については、受給することができません
  • 報酬比例部分については、61歳から受給することができます。

【男性:昭和30年4月2日~昭和32年4月1日生まれ】

  • 定額部分については、受給することができません
  • 報酬比例部分については、62歳から受給することができます。

【男性:昭和32年4月2日~昭和34年4月1日生まれ】

  • 定額部分については、受給することができません
  • 報酬比例部分については、63歳から受給することができます。

【男性:昭和34年4月2日~昭和36年4月1日生まれ】

  • 定額部分については、受給することができません
  • 報酬比例部分については、64歳から受給することができます。

【男性:昭和36年4月2日以降の生まれ】

定額部分も報酬比例部分も、受給することができません

特別支給の老齢厚生年金の年金額

老齢厚生

特別支給の老齢厚生年金は、「定額部分」と「報酬比例部分」に分かれており、その合計額が60歳~64歳までの年金額となります。

また、一定の要件に該当するときには、加給年金額を受給することができます。

定額部分

定額部分の年金額は、以下の算式により求めることができます。

1,625円×単価乗率(1.000~1.875%)×被保険者期間の月数(480月が上限となります。)

障害者の特例←2級追加論点

例えば、昭和28年10月生まれの男性は、61歳から報酬比例部分を受給することができますが、定額部分については、受給することができません。

ただし、以下の要件に該当すれば、報酬比例部分に加えて定額部分も61歳から受給することができます。

  • 障害等級3級以上の障害に該当していること。
  • 現時点で、厚生年金に加入していないこと
  • 厚生年金保険の加入期間が1年以上である年金の受給権者であること。

加給年金

【要件】

厚生年金保険の被保険者期間が20年以上(中高齢の資格期間の短縮の特例を受ける人については、厚生年金保険の被保険者期間が15年~19年。)ある人が、特別支給の老齢厚生年金の定額部分や65歳以後の老齢厚生年金を受給できるようになった時点で、生計を維持されている65歳未満の配偶者や18歳到達年度末までの子ども(1級もしくは2級の障害がある場合には、20歳未満の子ども)がいるときに、加給年金額が支給されることになります。

【加給年金額】

  • 対象者が配偶者の場合
    390,100円が、加給年金として支給されることになります。
    計算式:224,500円(加給年金額)+165,600円(受給者が昭和18年4月2日以後に生まれている場合)=加給年金合計額390,100円
  • 対象者が子どもの場合
    2人目まで、1人当たり224,500円が、加給年金として支給されることになります。
    3人目以降、1人当たり74,800円が、加給年金として支給されることになります。

【配偶者加給年金の停止】

  1. 配偶者が、老齢厚生年金(厚生年金加入期間が20年以上である場合)または障害年金を受けられる間は、配偶者加給年金額は、支給停止されることになります。
  2. 配偶者が65歳になると、それまで本人に支給されていた加給年金額が打ち切られることになります。
    このときに、配偶者が老齢基礎年金を受給することができる場合には、本人に対する加給年金が打ち切られる代わりに、一定の基準により配偶者の老齢基礎年金の額に一定額が加算されることになります。これを振替加算といいます。

加給振替

経過的加算

60歳から64歳までに受給する特別支給の老齢厚生年金は、定額部分と報酬比例部分を合算します。

これに対し、65歳以降の老齢厚生年金は、「60歳から64歳までの定額部分が老齢基礎年金に」、「60歳から64歳までの報酬比例部分が老齢厚生年金に」相当することになります。

しかし、老齢基礎年金の額は、定額部分の額より少ないため、65歳以降の老齢厚生年金には定額部分から老齢基礎年金を引いた額が加算されます。

これを経過的加算といいます。

 

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