株式投資テキスト

株式投資について見ていきます。

この分野は、本試験で出題される可能性が高いので、じっくりとこのテキストをマスターしてください。

このページに掲載している2級追加論点とは、2級を目指す方だけが学習してください。ですので、3級を目指す方は、学習する必要はありません。

~注意~

無料版のテキストは、一部の論点及び解説を省略しています。

ですので、教材購入者の皆さんは、必ず、教材購入者専用ページ内にありますテキスト完成版をご利用ください。

株主の権利等

株式会社に出資した者のことを株主と呼びます。株主の権利は、次の通りです。

1.経営参加権

株主は、持ち株数に応じて、株主総会に出席して、決議に参加することができます。

2.利益配当請求権

株主は、持ち株数に応じて、企業の利益の分配である配当を受け取ることができます。

3.残余財産分配請求権

会社が解散し、負債を債権者に返済してもなお、財産が残っている場合(この財産を残余財産といいます。)、株主はその残余財産について持ち株数に応じて、分配を受けることができます。

【参考】

  • 株主は、企業の利益に応じて配当金を受け取ることができます。
  • 株式の購入価格よりも高い金額で株式を売却することができれば、売買益が得られます。
  • 一部の企業が株主にむけて、サービスや自社商品などを提供します。これが、株主優待です。

株式の取引

株式の種類

株式は、権利内容の差異により普通株・優先株・劣後株(後配株ともいいます。)に分けられます。

1.普通株

権利内容に何ら制限のない株式のことです。日本の株式のほとんどが普通株です。

2.優先株

普通株に比べて、配当金や残余財産の分配を優先的に受けるという権利をもつ株式のことです。

3.劣後株(後配株)

普通株に比べて、配当金や残余財産の分配等で優先度が後になる株式のことです。

注文方法

株式の注文方法には、指値注文と成行注文があります。

指値注文とは、値段を指定する注文のことです。指値注文によって株式を買う際には、希望する価格の上限を指定します。

成行注文とは、値段を指定しない注文のことです。

【補足:ここも覚える】

  • 価格優先の原則
    指値注文について、売り注文の場合には安い値段の方が、買い注文の場合には高い値段の方が優先されることになります。
    例えば、「100円で1,000株売る」と「150円で1,000株売る」という2つの注文があったとします。この場合、「100円で1,000株売る」という注文の方が優先されることになります。
  • 成行注文優先の原則
    指値注文よりも成行注文の方が優先されることになります。
  • 時間優先の原則
    同一銘柄で同一値段の指値注文の場合、時間的に先に出された注文の方が優先されることになります。

上記の「価格優先」「成行注文優先」「時間優先」の原則により、売買を成立させる手法を、オークション方式といいます。

受渡し

売買が成立した場合、原則、約定日(売買が成立した日のことです。)から起算して4営業日目が受渡日となります。

例えば、約定日が火曜日の場合、受渡日は、金曜日となります。

購入・売却コスト

株式を購入した場合、約定代金(約定値段×株式数)の他に、委託手数料と消費税がかかります。

株式を売却した場合、約定代金を得ることができますが、委託手数料と消費税がかかります。

【補足】

上場株式の株券は、証券保管振替機構及び証券会社等の金融機関に開設された口座において電子的に行われています。

単元株制度

会社は、一定株数(1,000株を超えてはいけません。)を1単元とする旨を定めることができます。

原則、1単元の株式について議決権の行使を認めています。

通常の株式取引では、単元株(売買単位)の整数倍(例えば、1単元が100株の場合、100株、200株、300株など100株単位でのみ可能)で取引が行われることになります。

株式累積投資

株式累積投資(るいとう)とは、基本的に毎月少額で株式を買い続けていく株式投資です。

  • 購入単位は、1銘柄につき月々1万円以上1,000円単位(月間の上限は、100万円未満となっています。)
  • 売買単位が1株である銘柄を購入することができます。
  • 指値注文は、することができません。
  • 議決権を行使することができません。
  • 自分の持分が単元株式数に達したときには、通常と同じ株主になります。

信用取引

信用取引は、証券会社から現金や株券を借り入れて、それを元手に株式の売買を行う方法のことです。

信用買いは、証券会社に委託保証金として預けている現金・一定の有価証券を担保にして、お金を借り、それを元手に株式を購入することです。

信用売りは、証券会社から借りた株券を売ることです。

【補足:ここも覚える】

  • 信用取引では、「買い」から取引を開始することも、「売り」から取引を開始することもできます
  • 委託保証金は、現金以外に有価証券(非上場株式等は除く)でも代用することができるため、信用取引口座を開設している証券会社に管理を委託している現物の上場株式等を活用して取引することができます。
  • 委託保証金=取引金額の上限×委託保証金率
  • 信用取引を開始した後に相場が変動等し、委託保証金が最低保証金維持率(最低限維持しなければならない保証金の割合)を保つために必要な額を下回ったときには、追加保証金が必要となります。これを追証といいます。
  • 顧客が株式の信用取引を開始する際は、「信用取引口座設定約諾書」を証券会社に差し入れなければなりません。

信用取引には、一般信用取引と制度信用取引の2種類があります。

一般信用取引は、投資家と証券会社の間で契約を結び、返済期限などについては証券会社ごとで異なります。

制度信用取引は、証券取引所が公表している制度信用銘柄選定基準を満たした銘柄だけを対象とし、返済期限は、最長6ヵ月です。

信用取引の返済方法には、「差金決済」と「現引き・現渡し」があります。

1.信用買いの場合

  • 差金決済
    買い付けた株式等を売却し、その代金で借りていたお金を返済し、差額を決済します。
  • 現引き
    買付代金相当額の金銭を返済し、現物株を引き受けます。

2.信用売りの場合

  • 差金決済
    売り付けた株式等を買い戻すことにより返済し、差額を決済します。
  • 現渡し
    証券会社から借りた株券と同じ銘柄の現物株を引き渡すことにより返済に充て、売却代金を受け取ります。

ドル・コスト平均法

ドル・コスト平均法は、価格が変動する金融商品を定期的に一定金額ずつ買う投資手法です。この手法によれば、価格が高ければ買う数量が減り、価格が安ければ買う数量が増えるため、長期的な観点からみれば、平均買付単価を引き下げます。

【ちょっと例題】←2級追加論点

ドル・コスト平均法により、1回当たり3万円の投資金額で株式を以下のとおり買い付けたときの平均取得単価は?

第1回目株価:1,000円
第2回目株価:1,200円
第3回目株価:1,500円
第4回目株価:1,200円

【解答・解説】

1.総購入株式数

総購入株式数を求めます。
「各回の投資金額÷各回の株価」の合計が、総購入株式数となります。

第1回目:3万円÷1,000円=30株
第2回目:3万円÷1,200円=25株
第3回目:3万円÷1,500円=20株
第4回目:3万円÷1,200円=25株

総購入株式数:30株+25株+20株+25株=100株

2.総投資金額

総投資金額を求めます。

各回の投資金額の合計:3万円×4回=12万円

3.平均取得単価

平均取得単価=総投資金額÷総購入株式数

12万円÷100株=1,000円が、平均取得単価となります。

株式市場

株式市場には、取引所市場(証券取引所を通して株式の売買)と店頭市場(証券取引所を通さず、証券会社の店頭で株式の売買)などがあります。

取引所市場には、東京証券取引所、名古屋証券取引所、札幌証券取引所、福岡証券取引所があります。

東京証券取引所には、1部や2部、新興企業を対象としたマザーズ(東証)やジャスダック(東証)があります。

値幅制限

国内の証券取引所を通じた株式取引において株価が大幅に変動した場合、投資家に不測の損害を与える可能性があることから、1日の値幅を所定の範囲内に制限する制度(値幅制限)があります。
値幅の上限まで上昇することをストップ高、値幅の下限まで下落することをストップ安といいます。

アメリカのニューヨーク証券取引所やNASDAQ、香港証券取引所には値幅制限がありません

株式相場の指標

売買高

売買高(出来高)とは、売買が成立した株式数のことです。

時価総額

時価総額とは、上場している全銘柄の株価(終値)に発行済株式数を乗じて合計したものです。

売買代金

その約定値段に売買高(株式数)を乗じたもので、取引量を金額で表したものです。

日経平均株価

日経平均株価(日経225)とは、東京証券取引所1部に上場している銘柄から選んだ225銘柄の修正平均株価のことです。

【補足:ここも覚える】

  • 修正平均株価なので、株式分割などの権利落ちの影響が修正されています。
  • 修正平均株価なので、株価の高い銘柄(値がさ株)の値動きに、影響を受けやすくなります。

東証株価指数

東証株価指数(TOPIX)とは、東京証券取引所1部に上場している全銘柄の、実際に市場に流通している浮動株を対象とする時価総額加重型の株価指数のことです。

【補足:ここも覚える】

東証株価指数(TOPIX)は、時価総額が大きい株式の値動きに、影響を受けやすくなります。

JPX日経インデックス400

JPX日経インデックス400とは、東京証券取引所(1部、2部、マザーズ、ジャスダック)の銘柄から選定された400銘柄(一定の諸条件を満たした投資魅力の高い会社)で構成される株価指数のことです。

2013年8月30日時点を10,000ポイントとして算出しています。

株式投資の評価指標

PER(株価収益率)

株価が、1株当たりの利益の何倍になっているのかを示すものです。

次の算式により、PER(株価収益率)を求めることができます。

1株当たりの純利益=税引後純利益÷発行済株式総数

PER(倍)=株価÷1株当たりの利益

【補足:ここも覚える】

株価が割安か割高かを判断するための指標です。

PERが高くなればなるほど割高となり、低くなればなるほど割安となります。なお、同業他社やライバルと比較することにより、判断しやすくなります。

ROE(自己資本利益率)

株主から拠出された自己資本を用いて、企業がどれだけの利益をあげたのかを示すものです。

次の算式により、ROE(自己資本利益率)を求めることができます。

自己資本=純資産(資産-負債)-新株予約権-少数株主持分

ROE(%)=税引後純利益÷自己資本×100

【補足:ここも覚える】

ROE(自己資本利益率)については、企業の配当能力を測定する指標としても使われています。

配当利回り

投資金額に対する年間配当金の割合のことです。

次の算式により、配当利回りを求めることができます。

配当利回り(%)=1株当たりの年間配当金÷株価×100

【補足:ここも覚える】

株価が下落すると、配当利回りは上昇します。逆に、株価が上昇すると、配当利回りは下落します

配当性向

税引後純利益の中から、企業がどれくらいの配当金を支払っているのかを示すものです。

次の算式により、配当性向を求めることができます。

配当性向(%)=1株当たりの配当金÷1株当たりの税引後純利益×100

 

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