建物の区分所有等に関する法律テキスト

建物の区分所有等に関する法律(=区分所有法、以下、区分所有法といいます。)について見ていきます。

この分野は、本試験で出題される可能性が高いので、じっくりとこのテキストをマスターしてください。

このページに掲載している2級追加論点とは、2級を目指す方だけが学習してください。ですので、3級を目指す方は、学習する必要はありません。

~注意~

無料版のテキストは、一部の論点及び解説を省略しています。

ですので、教材購入者の皆さんは、必ず、教材購入者専用ページ内にありますテキスト完成版をご利用ください。

専有部分と共用部分

専有部分

専有部分とは、区分所有権の目的となる建物の部分のことです。簡単に言うと、マンションの301号室、302号室などの各部屋のことです。区分所有権とは、専有部分を所有するための権利のことです。

【参考】

例えば、甲さんが、AマンションのB号室を購入した場合、Aマンションを区分所有建物、B号室を専有部分、B号室の所有権を区分所有権、区分所有権を有することになった甲さんを区分所有者といいます。

共用部分

共用部分とは、専有部分以外の建物の部分、専有部分に属さない建物の附属物及び規約により共用部分とされた附属の建物のことをいい、法定共用部分と規約共用部分があります。

共用部分に対する各共有者の持分は、規約に別段の定めがない限り、その有する専有部分の床面積の割合によります。なお、専有部分の床面積は、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積(内法面積)となります。

共有者の持分は、法律に別段の定めがある場合を除いて、その有する専有部分と分離して持分を処分することができません。

【補足:ここも覚える】

  • 広告やパンフレットでは、専有部分の床面積は、「壁芯面積(柱や壁の厚みの中心線から測られた床面積のことです。)」で表示されることになります。それに対し、登記記録上の専有面積は、内法面積で表示されることになります。内法面積は、壁芯面積より小さくなります。
  • 区分所有建物以外の建物の床面積については、壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積となります。

法定共用部分

法定共用部分とは、専有部分以外の建物の部分(廊下や階段やエレベーター室など)、専有部分に属さない建物の附属物(エレベーター設備、電気設備、ガス配管設備など)のことであり、区分所有者全員が使用することができるのが当然なものです。

法定共用部分は、規約の定めにより、特定の区分所有者の専有部分とすることはできません。

規約共用部分

規約共用部分とは、専有部分とすることができる建物の部分(管理人室、集会室など)、附属建物(物置、車庫、倉庫などマンションとは別個の所有権の対象となるもの)を規約により共用部分とすることができる部分のことです。

なお、規約共用部分である旨を登記することにより第三者に対抗することができます。

敷地利用権

ある人が、専有部分を所有するためには、その専有部分の敷地を利用する権利を有する必要があります。この権利のことを敷地利用権といいます。

なお、その権利は、主に、所有権ですが、賃借権、地上権などもあり、その敷地に対する所有権を、専有部分を有する区分所有者全員で共有したり、その敷地に対する賃借権、地上権を、専有部分を有する区分所有者全員で準共有したりすることになります。

区分所有者は、規約に別段の定めがない限り、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができません

決議等

【規約の設定、変更又は廃止】

規約の設定、変更又は廃止は、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議によってすることができます。

規約の変更が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすときは、その承諾を得る必要があります。

 

【集会の招集】

区分所有者の5分の1以上で議決権の5分の1以上を有するものは、管理者に対し、会議の目的たる事項を示して、集会の招集を請求することができます。ただし、区分所有者の5分の1及び議決権の5分の1の定数は、規約で減らすことができます。なお、増やすことはできません。

【管理者の選任・解任】

区分所有者は、規約に別段の定めがない限り、集会の決議(普通決議=過半数)によって、管理者を選任し、又は解任することができます。

【共用部分の復旧】

  • 災害などで、建物価格の2分の1以下の部分が滅失した場合、原則、各区分所有者は、単独で、滅失した共用部分及び自己の専有部分を復旧することができます。ただし、復旧について区分所有者及び議決権の各過半数の集会の決議があった場合、単独で復旧することができず、その決議に基づいて復旧していきます。なお、規約に別段の定めがあれば、その規約に従って、復旧することになります。
  • 災害などで、建物価格の2分の1を超える部分が滅失した場合、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議により、滅失した共用部分を復旧することができます。

 【建替え決議】

区分所有者及び議決権の各5分の4以上の多数で、建替え決議をすることができます。

その他の規定

↓下記の規定は2級追加論点

  • 管理組合は、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で、法人となる旨並びにその名称及び事務所を定め、かつ、その主たる事務所の所在地において登記をすることによって法人となることができます。
  • 管理者は、少なくとも毎年1回、集会を招集しなければなりません。
  • 区分所有者全員は、自動的に、管理組合の構成員となり、任意に加入することや、脱退をすることができません。
  • 集会の議事は、この法律又は規約に別段の定めがない限り、区分所有者及び議決権の各過半数で決するものとします。
  • 規約の効力は、区分所有者全員のみならず、区分所有者の特定承継人に対しても、及ぶことになります。
  • 占有者は、建物又はその敷地若しくは附属施設の使用方法につき、区分所有者が規約又は集会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負います。

 

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